九州国際大付、選抜甲子園で8強入りならず…上岡煌選手の奮闘と祖父への誓い
第98回選抜高校野球大会第8日の26日、九州国際大付高校(福岡県)は2回戦で専大松戸高校(千葉県)と対戦し、3対8で敗れ、8強入りを逃しました。試合は序盤に九州国際大付が先制するも、中盤以降に逆転を許し、力尽きる結果となりました。
右手首負傷の中での同点ホーム…上岡選手の雄たけび
5回裏、二死一・二塁の場面で、岩見輝晟選手の適時打が右前に飛びました。この時、死球で出塁していた二塁走者の上岡煌選手が全力疾走し、同点のホームを踏みます。体重107キロの大きな体からは雄たけびが上がり、テープを巻いた右拳を突き上げる姿が印象的でした。
上岡選手は試合後、「自分ができることはベストランでホームを踏むことだった」と振り返りました。しかし、彼はこの試合で右手首を負傷していました。1打席目で打球を打った際に痛め、手の感覚が鈍った状態でしたが、犠打を決めるなどチームのために奮闘しました。
祖父への思いが原動力…夏の甲子園での再起を誓う
上岡選手の野球人生には、深い家族の絆が支えとなっています。レギュラー入りは昨秋からで、昨夏はベンチに入れず、「野球を辞めようかな」と考えたこともありました。そんな時、父の健一さん(58)から「諦めるのは簡単だけど、ここまで頑張ったのだから最後まで頑張れ」と励まされ、再び前を向くことができました。
また、小学6年生の時に病気で亡くなった祖父の盛忠さんへの思いも、彼の原動力となっています。打席に立つ時はいつも盛忠さんのことを思い、天を仰ぐ動作を続けてきました。甲子園の舞台でもその動作を行いましたが、「何もいいところを見せられなくて申し訳ない」と悔しさをにじませました。
それでも、上岡選手は下を向くつもりはありません。「夏の甲子園に帰ってきて、勝利に貢献するバッティングをする。チームのために頑張るから見ていてね」と、天国のおじいちゃんに約束をしました。この言葉には、挫折を乗り越え、再起を期す強い決意が込められています。
試合の流れと監督のコメント
試合は、一回に一死二・三塁から城野慶太主将の犠飛で九州国際大付が先制しました。1点を追う五回には岩見選手の適時打で同点に追いつきますが、直後に勝ち越しを許します。六回以降も好機を作ったものの得点できず、終盤に追加点を奪われて敗戦が決まりました。
楠城祐介監督は試合後、「序盤で先制し、試合の入りは良かった。中盤以降は相手の打線につかまり、耐えられなかった。(無失策で)守備で粘ることはできた」とコメントしました。チームは守備では粘りを見せたものの、攻撃面での決定力不足が響く形となりました。
上岡選手は九回に代打を送られましたが、その負傷の中での奮闘と、祖父への思いを胸に刻んだ姿勢は、多くのファンに感動を与えました。夏の甲子園での再起が期待されます。



