侍ジャパンの「お茶ポーズ」考案者・北山亘基、ドラフト8位から代表入りへ
侍ジャパン「お茶ポーズ」考案者・北山亘基、ドラフト8位から (05.03.2026)

侍ジャパンの新たなセレブレーション「お茶ポーズ」を考案した北山亘基

野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)において、日本代表「侍ジャパン」が6日夜に初戦を迎える。試合中のセレブレーション(お祝い)ポーズとして注目を集めているのが、日本らしい「お茶たて」のジェスチャーだ。このユニークなポーズを考案したのは、日本ハムファイターズに所属する右腕投手、北山亘基選手である。

ドラフト8位指名から侍ジャパン代表へ

北山選手は、2021年秋のドラフト会議において日本ハムから8位指名を受けた。この年の支配下選手指名は12球団で合計77人であり、北山選手は全体で76番目という順位だった。ドラフトで8位以降を指名した球団は日本ハムのみという状況の中、彼は着実に実力を証明していく。

新庄剛志監督は、ルーキーイヤーとなる2022年シーズンの開幕投手に北山選手を指名。開幕戦では2回を2安打無失点に抑え、その潜在能力を高く評価された。1年目は救援投手として55試合に登板し、150キロを超える速球を武器に3勝5敗、9セーブ、16ホールドを記録。2023年シーズン途中からは先発に転向し、昨シーズンは規定投球回に達して9勝5敗、4完投、防御率1.63(リーグ2位)という安定した成績を残した。

「お茶ポーズ」誕生の経緯

今大会のセレブレーション考案は、日本ハムの先輩である大谷翔平選手から北山選手に指名されたという。当初、北山選手は左手に持った茶碗を右手で2度回して飲むジェスチャーを提案したが、選手たちの反応が薄かったため、改良版として「お茶たて」ポーズを考え出した。

この発案には、宇治茶で有名な京都府出身という北山選手の背景が反映されている。研究熱心で読書家、博識なことから「教授」と呼ばれる彼らしい、説得力のあるアイデアだ。侍ジャパン公式X(旧Twitter)に公開された動画では、3日の阪神タイガースとの強化試合前の円陣で、北山選手が「お茶を『たてる』は漢字で書くと点数の『点(点てる)』なので、ダイヤモンドをかき混ぜてお茶をたててみんなで点数をとっていきましょう!」と説明しながらポーズを披露する様子が確認できる。

侍ジャパンでの活躍と評価

北山選手は侍ジャパンでも着実に存在感を増している。2024年のプレミア12では中継ぎ・抑えとして4試合に登板し、井端弘和監督からは「球の強さがあり、どの球種でもストライクが取れる貴重な投手」と高く評価されている。

東京での1次ラウンド開幕を前日に控えた4日、記者会見に登壇した大谷翔平選手は北山選手が考案した「お茶ポーズ」について「全体的にすばらしいコミュニケーションが取れているんじゃないか」と語った。まずはセレブレーションという「大役」を果たした北山選手は、これから自身のピッチングに専念できる状況となった。

前回大会との比較と今大会への期待

前回WBCでは、ラーズ・ヌートバー選手(セントルイス・カージナルス)が披露した「ペッパーミル」ポーズが話題を呼び、日本代表の優勝とともに記憶に残るシーンとなった。今大会では「お茶たて」ポーズが何度も見られることで、日本代表の連覇への視界が良好になることが期待されている。

北山亘基選手は、京都成章高等学校から京都産業大学に進学し、関西六大学リーグで通算14勝を挙げた実績を持つ。ドラフト下位指名から開幕投手を経て侍ジャパン代表にまで上り詰めたその軌跡は、多くの野球ファンに勇気を与えるものだ。今大会では、彼の考案した「お茶ポーズ」が日本代表の勝利の象徴として何度も披露されることが期待される。