史上初の3か国共催となるサッカーのワールドカップ(W杯)北中米大会が、11日(日本時間12日)に開幕する。米国、カナダ、メキシコの16都市で開催される今回の大会は、出場チーム数が前回までの32から48へと大幅に増加した。
新フォーマットと過酷な日程
1次リーグは4チームずつ12のグループに分かれ、各グループの上位3チームが決勝トーナメントに進出する可能性がある。決勝トーナメント1回戦は32チームで行われ、決勝まで進むチームは1次リーグを含めて計8試合を戦う。1か月以上にわたる長丁場で、夏の暑さや長距離移動もあり、選手の負担は大きい。控え選手を含めたチームの総合力が問われる大会となる。
日本代表の戦い
8大会連続出場の日本は、1次リーグでオランダ、チュニジア、スウェーデンと対戦する。強豪ぞろいの厳しいグループだ。主力の三笘薫選手や南野拓実選手がけがで選外となったのは残念だが、メンバーの多くがドイツやイングランドなど欧州のトップリーグで活躍している。選手層はかつてなく厚く、誰が出場してもチーム力が大きく落ちることはない。
前回大会に続いて指揮を執る森保一監督は、レベルアップした選手の能力を生かしつつ、攻撃と守備の連係に磨きをかけてきた。チームの成熟度では世界のトップに引けを取らない。前回大会では強豪のドイツやスペインを破り、世界に衝撃を与えた。過去に4度阻まれたベスト16の壁を今度こそ突破し、初のベスト8、さらにはその先へと進んでほしい。
注目選手と大会の意義
日本戦はテレビの地上波で生中継され、普段サッカーに馴染みのない人も注目する試合となるだろう。前回優勝のアルゼンチンのメッシ選手、準優勝フランスのエムバペ選手ら豪華な顔ぶれがそろう。アフリカのカボベルデやカリブ海のキュラソーなど初出場のチームも多い。
一方、米国とイランが戦闘終結への協議を続ける中、イラン代表団の一部に米国からビザが発給されない問題が起きた。選手が政治的な対立に巻き込まれてはならない。中東情勢の混乱やウクライナでの戦火が続く中、平和の祭典でもあるサッカーW杯の意義が改めて問われている。



