サッカー日本代表の森保一監督が、主将の遠藤航(リバプール)の状態について言及したのは、現地時間6月7日のことだった。「ドクターの見立てでは、W杯初戦にプレーできると見てきた」と語る一方、選手交代の可能性については「すぐに誰かを入れ替えることはないが、できないと判断した時には代える」と述べていた。
遠藤航の離脱と代役選び
遠藤は左足の違和感で別メニュー調整が続き、10日の練習で初めてスパイクを履いたが、最後まで練習をこなせなかった。合宿中も「痛みはある」と訴えており、状態は万全ではなかった。国際サッカー連盟のルールでは、グループリーグ初戦24時間前までに予備登録リスト内の選手との入れ替えが認められている。日本は14日にオランダ戦を控え、追加招集となった町野修斗(ボルシアMG)の移動時間も考慮すると、ギリギリの判断だった。
守備的MFの代わりにFW?
遠藤は守備的MFとしてチームの要。代役には本来同じポジションの選手が想定されるが、森保監督はFWの町野を選んだ。この異例の決断には、受け身の戦いを想定した戦略があるとみられる。オランダ戦では守備的な布陣が予想される中、攻撃的なオプションとして町野の高さや強さを活かす狙いだ。しかし、守備的MFの代わりにFWを入れることで、中盤のバランスが崩れるリスクも指摘される。
理想と現実の狭間
森保監督は「チーム全体のバランスを考えた」と説明するが、専門家からは「守備の要を欠く中で、攻撃的な選手を入れるのはリスキー」との声も。一方で、町野はドイツで成長を遂げ、国際経験も豊富。彼の投入で攻撃の活性化が期待できる。理想は遠藤の代役として同タイプの選手を入れることだが、現実的には適任者が不在だった可能性が高い。
この決断が吉と出るか凶と出るか。W杯初戦のオランダ戦が試金石となる。



