サッカーJ1・浦和レッズの育成組織(アカデミー)が使用するさいたま市のグラウンドに5月、「彩艶(ざいおん)ハウス」と呼ばれる新しい練習拠点施設が完成しました。この施設は、育成組織で成長し、現在はワールドカップ北中米3か国大会に挑む日本代表GK鈴木彩艶選手(23)の海外移籍金を活用して、既存の市有施設を建て替えたものです。
「彩艶ハウス」の誕生背景
鈴木選手はさいたま市浦和区出身で、育成時代にこのグラウンドで練習に励んでいました。2019年に浦和レッズ史上最年少となる16歳でプロ契約を結び、その後、身長1メートル90の長身を生かしたハイボール処理やセービングで頭角を現し、2023年夏にシントトロイデン(ベルギー)へ移籍。現在はパルマ(イタリア)でプレーしています。
新研修棟を「彩艶ハウス」と命名することが決まったのは昨年3月のことです。狭かった旧研修棟の建て替えは2024年頃には決定していましたが、鈴木選手が日本代表として帰国した際、浦和レッズアカデミー本部長の須藤伸樹さん(55)が命名を打診したところ、鈴木選手は「ぜひお願いします」と快諾したといいます。
施設の概要
約1億5000万円を投じて建設された彩艶ハウスは、2階建てで延べ床面積約380平方メートル。育成選手の個人ロッカー、シャワー室、食堂、トレーニングルームなどを備え、快適な練習環境を提供しています。
サッカーコート2面を備える「八王子スポーツ施設」(さいたま市中央区)では5月27日夕、浦和レッズの育成年代にあたる小学3年から高校3年の計約130人がピッチを走り回っていました。コート脇にはチームのエンブレムをあしらった真新しい2階建ての建物がそびえ、選手たちは皆「彩艶ハウス」と呼んでいます。
選手たちの思い
鈴木選手と同じさいたま市出身で、浦和ユース(U―18)主将を務めるMF小川直澄さん(17)は、「よりサッカーに集中しやすい環境になって感謝しかない。自分も彩艶選手を超えられる選手になりたい。彩艶選手なら日本に新しい景色を見せてくれると信じています」と語り、先輩への敬意と自身の決意を示しました。
アカデミーの須藤さんも、「自分らしく頑張ってほしい」と鈴木選手のさらなる活躍を期待しています。彩艶ハウスは、育成選手たちがトップチームを目指して汗を流す拠点として、今後も浦和レッズの未来を支えていくことでしょう。



