愛知・名古屋出身のカットマン、世界卓球で55年ぶり金メダルへ 橋本帆乃香選手の挑戦
愛知県名古屋市出身の卓球選手・橋本帆乃香(27)が、4月28日にイギリス・ロンドンで開幕する世界選手権団体戦に、女子日本代表として臨む。湖西市を拠点とするデンソーポラリス所属の橋本選手は、チーム最年長ながら、若手選手をまとめる役割も担う。特に、55年ぶりの金メダル獲得の鍵を握る存在として期待が高まっている。
変化に富んだカットで難敵・中国を攻略
橋本選手は、世界で数少なくなった守備型のカットマンとして知られる。バックハンドのカットを武器に、変化に富んだ回転で相手を惑わせるプレースタイルが特徴だ。中国選手に対する勝率が高く、日本女子チームが5大会連続で銀メダルに終わり、いずれも決勝で中国に敗れている中、橋本選手の活躍が金メダルへの突破口となる可能性がある。
「相手が予測できない、意外性のあるプレーが自分の強みです。ラリー中のひらめきを大切にしています」と橋本選手は語る。守備だけではなく、反転攻勢のスマッシュを磨き上げ、攻撃力も向上させた結果、対外国人選手に41連勝を達成するなど、着実に実績を積み重ねている。
世界ランキング139位から10位へ急上昇 海外ツアーで実力証明
橋本選手の世界ランキングは、2024年7月時点で139位だったが、2025年10月には自己最高の10位に急上昇した。この急成長の背景には、デンソー加入後の積極的な海外遠征が大きく貢献している。2025年9月には、カザフスタンで開催されたWTTコンテンダー・アルマトイ大会で中国勢に4連勝して優勝するなど、国際大会で3度の制覇を果たした。
「この1年は順調すぎるぐらいうまくいきました。ダブルスではなく、自分の力で世界選手権の出場権を取れて自信になりました」と橋本選手は振り返る。世界選手権団体戦への初出場を前に、確かな手応えを感じている様子だ。
「マイペース」な性格が国際舞台での強みに
橋本選手の国際大会での好成績は、技術だけではなく、その「マイペース」な性格も後押ししている。自身も時間にルーズな面を認めており、海外での公共交通機関の遅れや、ホテルでの不便な状況にも動じない。濁った水が出てきてもストレスを感じず、「人生観が変わる」と前向きに受け止める姿勢が、異国の地でのプレーに活かされている。
「緊張するタイプだけど、ライトアップされると楽しみながらできます。緊張より楽しさが上回るんです」と橋本選手は語る。世界選手権のような大舞台でも、そのマイペースさを武器に、存分に実力を発揮することが期待される。
卓球一家で育ち、祖父の提案でカットマンに転向
橋本帆乃香選手は、1998年7月5日生まれで、名古屋市出身。卓球の用品店や教室を営む卓球一家に育ち、5歳からラケットを握り始めた。小学2年ごろには、祖父の提案でカットマンに転向。大阪・四天王寺高校時代の2017年には全日本選手権で4強入りを果たし、卒業後はミキハウスでプレー。佐藤瞳選手とのダブルスでは、国内外で好成績を残している。
世界選手権団体戦では、チーム唯一のカットマンとして、その変化球とマイペースな性格が、日本女子チームの55年ぶりの金メダル獲得への原動力となるかもしれない。愛知県名古屋市出身の選手が、世界の舞台で大暴れする姿に、多くの期待が寄せられている。



