津市が能登半島地震復興支援で地籍調査職員を内灘町へ派遣、液状化による土地境界のずれ解明へ
津市が能登半島地震復興支援で地籍調査職員を内灘町へ派遣

津市が能登半島地震の復興支援で地籍調査職員を内灘町へ派遣、液状化による土地境界のずれ解明に挑む

2024年に発生した能登半島地震で深刻な液状化被害に見舞われた石川県内灘町を支援するため、三重県津市は土地境界を画定する「地籍調査」の担当職員を派遣しました。この取り組みは、被災地の復旧・復興を加速させる重要な一歩として注目されています。

液状化による広域の側方流動が土地境界に影響

内灘町では、能登半島地震の影響で液状化現象が発生し、地盤が水平方向に移動する「側方流動」が広範囲にわたって確認されました。この移動はおおむね1メートルから3メートルに及び、最大では14メートルにも達するケースがあったと報告されています。その結果、土地の境界線がずれてしまい、住宅の再建やインフラ整備など、復興に向けた取り組みに大きな支障をきたしている状況です。

土地境界の不確かさは、住民の生活再建や地域経済の回復を遅らせる要因となっており、迅速な解決が求められています。特に、液状化による地盤の変動は予測が難しく、専門的な知識と経験を必要とする調査が不可欠です。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

加速化プランに基づく集中的な地籍調査を実施

石川県や国、被災した市町などは2025年9月、土地境界の再画定を迅速に進めるための「加速化プラン」を策定しました。このプランでは、従来なら3年から7年かかると見込まれていた地籍調査を、短期間で集中的に実施することを決定。被災地の早期復興を後押しする方針が打ち出されました。

津市は、被災自治体に対する職員派遣制度を活用し、地籍調査の専門家である山田貴之さん(51歳)を2027年度まで内灘町へ派遣します。山田さんは地籍調査業務を通算17年にわたって担当してきたベテランであり、国土交通省に登録されている「地籍アドバイザー」としての資格も有しています。その豊富な経験と専門知識が、複雑な土地境界問題の解決に大きく貢献することが期待されています。

専門家派遣で復興の足かせ解消を目指す

津市の前葉泰幸市長は定例記者会見で、「派遣期間の2年間で調査をやり遂げてもらいたい」と述べ、山田さんへの期待を表明しました。この発言は、被災地の復興を迅速に進めるため、時間的制約の中で成果を上げることの重要性を強調するものです。

地籍調査は、土地の所有権や境界を明確にするための基礎的な作業であり、住宅再建や公共事業の実施に不可欠です。液状化による土地のずれが解明されれば、住民の不安を軽減し、復興プロセスをスムーズに進めることができるでしょう。津市の支援は、自治体間の連携による災害復興の好例として、今後の類似事例にも参考になる可能性があります。

能登半島地震から2年が経過する中、被災地では依然として多くの課題が残されています。津市の職員派遣は、こうした課題の一つである土地境界問題に焦点を当て、実践的な解決策を提供する試みです。専門家の力を借りて、内灘町の復興が加速し、住民の生活再建が前進することが望まれています。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ