鳥取砂丘でのマナー違反を防ごうと、鳥取県が国内外の観光客に向けたマナー改善の呼びかけを強化しています。特に、馬の背での落書きが目立つ国内旅行客と、ドローンを飛ばす行為が多い海外客を念頭に置いたショート動画を制作し、ルールの順守を促しています。担当者は「禁止行為を知らない人たちに、最後まで見てもらえるものにした」と狙いを語っています。
観光客の増加とマナー違反の実態
鳥取砂丘を訪れる観光客は2024年度に100万人を超え、コロナ禍前の水準に回復しました。にぎわいを取り戻す一方で、さまざまなマナー違反が目立つようになりました。日本人観光客には砂丘に文字を書くなどの「落書き」行為が多く、外国人観光客には無許可での「ドローン飛行」が多く見られます。
条例による禁止行為
鳥取砂丘では、自然環境を保全し次世代へ引き継ぐため、「日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例」により禁止行為が定められています。コロナ禍の収束に伴い、条例違反は2025年度に291件(2月末まで)と前年度の166件から大幅に増加しています。
落書きとドローンの現状
日本人に多い落書きは2025年度に111件に上ります。2016年には馬の背に大きな落書きがされ、話題になりました。最近も日本語での名前やハートマークなどの落書きが相次いでいます。一方、ドローン飛行は2025年度に43件確認されました。最近では追尾型小型ドローンを使う中国人観光客が頻繁に見られますが、日本人によるケースも増えています。また、禁止されている砂丘海岸での遊泳は2025年度に35件あり、日本人と外国人がほぼ同水準です。
啓発動画の制作と内容
県は、国内外の観光客やSNSを利用する若年層をターゲットに、YouTubeのショート動画を活用することを発案しました。落書き、遊泳、花火の発射、ごみのポイ捨て、ドローン飛行について、各50秒前後の5本の動画を作成。スマートフォンで手軽に視聴できるよう縦型画面を採用し、短時間で理解できる工夫を施しました。言語は日本語のほか、英語、中国語、韓国語版も用意しています。
動画では、県のマスコットキャラクター「トリピー」が鳥取砂丘を訪れ、落書きの跡や花火で遊ぶ人を発見。砂丘の安全を見守る「砂丘レンジャー」の存在を周知し、NG行動をイラストやテロップで表示します。動画にはQRコードも掲載されています。
担当者のコメント
県自然共生課の福島良課長補佐は「砂丘は雄大な景色を楽しみに訪れる方が多く、落書きなどがあると残念な思い出になってしまいます。ルールを守って楽しんでほしい」と話しています。



