鎌倉市、新庁舎建設費が140億円から300億円に膨らみ計画断念、民間活用へ転換
鎌倉市、新庁舎建設費倍増で計画断念

鎌倉市の松尾崇市長は28日、市西部の深沢地区への新庁舎建設について、現行の計画を断念すると発表した。物価高騰により、当初140億円と見込んでいた建設工事費が300億円に倍増することが判明したためだ。市は今後、市単独での整備から、民間の資金やノウハウを活用するPFI方式などの手法に転換する予定で、検討委員会を設置し、今年度中に方針を決める方針だ。

基本方針は維持、2拠点化計画は継続

市によると、新庁舎の設置場所や移転する部署・人員、消防本部の併設といった基本方針は維持する。松尾市長が打ち出した市役所の2拠点化計画も変更せず、現庁舎の建て替えは予定通り進めるという。ただし、新庁舎の開庁は2033年を予定していたが、計画見直しにより時期は不透明となった。

物価高騰の影響と財政負担

中東情勢などによる物価高騰を受け、近隣で計画中の複数の役所の設計費用を参考に市が新庁舎の費用を試算したところ、倍増が判明。小学校の建て替えなど他の支出も控えており、財政負担を軽減する必要があった。新庁舎の縮小や部材の変更も検討したが、工事費の抑制にはつながらなかった。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

PFI方式など民間活用へ

市は、PFI方式(民間資金活用による社会資本整備)や、スーパーやホテルといった民間施設との併設、資金活用スキームなどについて、約10人のメンバーで構成する検討委員会で協議する。基本設計には既に1億6千万円が投じられており、設計会社との基本設計の再契約は一旦中断されていた。

市長の責任と議会からの批判

松尾市長は28日の市議会全員協議会で、「計画通り進めると財政に大きな負担となるため、最適な方法を検討することにした。変更の責任はすべて私にある」と述べた。一方、複数の市議からは「これまで投入した資金はどうなるのか」「誰が責任を取るのか」「民間がやればできるという保証はない」といった批判が相次いだ。

鎌倉市は今後、検討委員会の議論を踏まえ、年内に新たな整備手法を決定する予定。物価高騰による公共事業費の増加は全国的な課題であり、他自治体の動向も注目される。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ