三重県桑名市は、南海トラフ地震などの大規模災害で多くの住民が住まいを失う事態に備え、応急仮設住宅を市内10カ所の公園などに設置する際の具体的な配置計画を初めて策定しました。この計画は、発災後すぐに被災者へ仮住まいを提供することで、災害関連死を防ぐ狙いがあります。
被害想定と仮設住宅の必要性
今年3月に県が公表した南海トラフ地震の被害想定では、過去最大クラスの地震で桑名市では約3700棟が全壊・焼失すると予測されています。さらに理論上最大の地震では、全壊・焼失が1万2000棟に及ぶとされ、市は多くの市民が自宅を失うと見込んでいます。
被災者は発災直後は避難所で生活し、その後市営住宅や民間賃貸住宅へ移りますが、それでも住宅が不足する場合はプレハブ仮設住宅の建設が必要となります。
配置計画の内容
市防災・危機管理課によると、配置計画はNTN総合運動公園や多度アイリスパーク、大山田第四公園グラウンドなど10カ所、計485戸分を作成しました。NTN総合運動公園の多目的運動広場(1万600平方メートル)には最大101戸を建設予定で、1K~3Kの一般的なプレハブ住宅に加え、バリアフリー対応住戸や街路、駐車スペース、集会所、ごみ置き場、下水浄化槽などの配置を図面に落とし込んでいます。
担当者は「これまではおおよその試算しかなく、実際に使える図面がなかった。災害時には状況に応じた変更が必要だが、ゼロから作るより迅速に対応できる」と説明しています。
今後の課題
市は仮設住宅が不足するケースへの備えや、入居者が孤立しない運営面の検討も今後の課題としており、計画をさらに練る方針です。



