群馬県の山岳遭難、昨年139件で過去2番目の多さ 春先は前年比78%増
群馬の山岳遭難139件 過去2番目の多さ 春先は78%増

群馬県の山岳遭難件数、昨年は139件で過去2番目の多さに

群馬県内で2025年に発生した山岳遭難は、合計139件に上りました。これは統計が残る1986年以降で2番目に多い数字です。特に春先の3月から5月にかけては、前年と比較して78%も増加し、計32件の遭難が報告されました。県警は、寒暖差が激しい春先は雪崩の危険性が高まるほか、残雪による転倒事故にも注意が必要だと警告しています。

月別・季節別の傾向と要因

月別では7月が最も多く30件、次いで10月が18件、5月が14件となりました。また、夏場の7月から9月にかけても、前年比38%増の計55件に達しています。県警地域課によれば、熱中症などで救助を求めるケースが増加したことが要因とみられています。

遭難者数は151人で、前年より16人増加しました。内訳は転倒と滑落がそれぞれ35人、疲労が22人、病気が19人、道迷いが16人でした。残念ながら死者は14人に上り、前年より1人増えています。注目すべきは、遭難者の8割以上が首都圏など県外からの登山者だった点です。

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年代別・場所別の詳細データ

年代別では70歳代が37人と最多で、50歳以上が全体の約7割を占めました。場所別では、谷川連峰が最も多く49人(死者6人)、次いで尾瀬が18人(同1人)、至仏山と日光白根山系が各12人(同0人)、妙義山が11人(同1人)となっています。

県警地域課の分析によると、遭難件数は2010年から2019年までの平均が88.6件だったのに対し、2020年から2025年までの平均は122.8件と、明らかな増加傾向が見られます。過去最多は2023年の147件で、コロナ禍において感染リスクの低い登山が注目され、登山客が増加したことが一因と考えられています。

登山届の提出率と対策の重要性

2025年の遭難者のうち、事前に登山届を提出していたのは49件のみで、全体の35%にとどまりました。県警は、山岳アプリ「YAMAP(ヤマップ)」からの登山届提出を推奨しています。同アプリを運営する「ヤマップ」社(福岡市)とは2021年に協定を結んでおり、遭難が疑われる場合には名前や登山ルート、位置情報などが県警に共有される仕組みが整えられています。これにより、捜索活動が迅速化することが期待されています。

県警地域課の飯塚哲也次席は、「登山届を提出した上で、細心の注意を払いながら登山を楽しんでほしい」と訴えています。体力や技術に応じた山を選ぶこと、そして適切な準備の重要性を改めて強調しました。群馬県の豊かな自然を安全に楽しむためには、個人の責任ある行動が不可欠です。

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