警視庁が採用活動の専従チーム「キャリアフロンティア」を発足
警視庁は、深刻化する人材確保の課題に対応するため、採用活動に特化した専従チーム「キャリアフロンティア」を新たに発足させた。この取り組みは警察組織としては全国初の試みであり、首都警察の魅力を全国の若者に直接伝えることを目的としている。
年間3万5千人への受験勧誘を目標
専従チームは25歳から42歳までの30人体制で構成されており、刑事や白バイ隊員、機動隊員などの警察官25人に加え、会計課などの行政職員5人が参加している。主な活動内容としては、全国の高等学校や大学を訪問して警視庁の仕事内容や魅力をPRすることに加え、採用試験の受験を積極的に勧誘することが挙げられる。
具体的な数値目標として、年間約3万5千人の学生に採用試験の受験を勧めることを掲げており、これは従来の活動よりも1万人多い規模となる。特にこれまで接点が少なかった芸術、医療、薬学、海洋学などを専攻する学生にも積極的にアプローチし、多様な人材の獲得を目指す方針だ。
内定辞退防止にも注力
採用活動の強化に加え、内定辞退の防止にも力を入れる。内定者とは定期的に連絡を取り、不安や疑問に対して丁寧に相談に乗ることで、入庁までのプロセスをサポートする。警察組織にとって人材の定着は組織力を維持する根幹であり、この点に危機感を抱いていることが背景にある。
元厚生労働省官僚で株式会社千正組代表の千正康裕氏は、公務員全体が人手不足に直面する中で、警察組織が特に組織維持に敏感である点を指摘。「マンパワーと組織を維持することが警察が力を発揮する根幹」とコメントしており、今回の取り組みの重要性を強調している。
首都警察の役割に対する危機感
警視庁がこのような大規模な専従チームを編成した背景には、首都警察としての役割を果たすために十分な人材を確保しなければならないという強い危機感がある。従来の採用活動では限界があったことから、より積極的で組織的なアプローチへと転換を図った形だ。
チーム名に「フロンティア(開拓者)」という言葉が含まれていることからも、警察組織の採用活動における新たな地平を切り開く意気込みが感じられる。今後の活動を通じて、どの程度の効果が得られるかが注目される。



