ジェットスターCAの休憩訴訟、東京高裁で調停が成立
格安航空会社(LCC)「ジェットスター・ジャパン」の客室乗務員(CA)らが、勤務中に休憩時間がない状態は労働基準法違反だと主張して同社を訴えた訴訟において、東京高等裁判所(永谷典雄裁判長)で2026年3月24日に調停が成立しました。この事実は、原告側が3月31日に開いた記者会見で明らかにされました。
長時間勤務で実質的な休憩がなかった実態
原告となったCAたちは、1日の間に複数の区間を担当する乗務をこなしていました。しかし、到着後から次の便への搭乗までの間に客室清掃などの業務が入るため、最大で十数時間にわたり、実質的に休憩を取ることができない状態が続いていたのです。
労働基準法は、6時間を超える勤務の場合には45分以上、8時間を超える場合には1時間以上の休憩を企業側に義務づけています。この点を踏まえ、東京地方裁判所は昨年4月の判決で、休憩なしの勤務を禁止するよう同社に命じていました。同社はこの判決を不服として控訴していましたが、今回の高裁での調停により和解が図られました。
調停で合意された具体的な改善内容
原告側によれば、高裁での調停で合意に至った内容は以下の通りです。
- 4区間以上の連続乗務を行う場合には、機内清掃を外部業者に委託すること。
- やむを得ない事情でCA自身が清掃を行う場合には、1回あたり3千円の手当を支給すること。
- 4区間以上の連続乗務については、1区間当たり500円の手当を支給し、月に3回を上限とすること。
会社側が原告側に歩み寄る姿勢を示したことで、調停が実現したとされています。この合意は、CAの労働環境を改善するための重要な前進と位置づけられています。
原告CAの声「座って休む時間が取れることは大きい」
原告の一人である客室乗務員の木本薫子さんは、記者会見で次のように語りました。「フライト中には休憩を取ることができず、次の便までの間には清掃業務があるため、これまでは食事を取る時間すら確保できない状況でした。清掃を外部に委託することで、座って休む時間が取れるようになることは非常に大きな意味があります。これは、私たちの勤務環境を改善するための重要な一歩だと考えています。」
この訴訟と調停の成立は、航空業界における客室乗務員の働き方を見直す契機となる可能性があります。長時間労働や休憩不足の問題は、労働基準法に基づく適切な対応が求められる分野であり、今後の業界全体の動向にも注目が集まっています。



