三重県内企業、賃上げ見込み57%に低下 全国平均下回り44位、中小企業の収益環境悪化が課題
三重県内企業の賃上げ見込み57%、全国44位に低迷

三重県内企業の賃上げ見込みが57%に低下、全国44位で持続性に課題

帝国データバンク四日市支店がまとめた2026年度の三重県内企業の賃金動向調査によると、賃金改善を見込む企業は57.0%となりました。これは前年度の63.0%から6.0ポイント低下し、全国平均の63.5%を下回る結果です。都道府県別では44位となり、賃上げの持続性が大きな課題として浮き彫りになっています。

調査概要と回答結果

調査は2026年1月19日から31日にかけて、三重県内の290社を対象に実施され、121社から有効回答を得ました。回答率は41.7%です。具体的な内容としては、基本給の底上げであるベースアップ(ベア)や賞与・一時金の引き上げといった正社員の賃金改善が「ある」と見込む企業が57.0%を占めました。

内訳を見ると、「ベア」は51.2%で前年度比5.9ポイント減少、「賞与・一時金」は20.7%で前年度比3.7ポイント減少しています。賃金改善の理由としては、「労働力の定着・確保」が73.9%で最多となり、「従業員の生活を支えるため」が50.7%で続きました。また、「同業他社の賃金動向」は前年度から2.3ポイント増加し、29.0%に達しています。

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業界別の動向と賃上げ見込みの背景

業界別では、「製造業」が67.6%、「建設業」が63.6%、「運輸・倉庫業」が62.5%と、3業界で6割を超える企業が賃金改善を見込んでいます。同支店は、これらの業界では人手不足感が強く、賃金改善の傾向が強いと分析しています。

一方で、賃金改善が「ない」と見込む企業は14.0%で、前年度比0.6ポイント増加しました。その理由としては、「自社の業績低迷」が47.1%で最多を占めています。また、新規採用の増加や定年延長に伴う人件費の増加といった「人的投資の増強」は、前年度比29.0ポイント増の35.3%となりました。

企業規模による格差と収益環境の悪化

回答結果から、総人件費は前年度から平均4.45%増加すると見込まれていますが、企業規模別の平均では大きな格差が生じています。大企業は7.91%の増加が見込まれるのに対し、中小企業は4.06%にとどまっています。

同支店は、三重県内では製造業を中心に中小企業の割合が高いことを指摘しています。人件費の高騰に加えて、価格転嫁の伸び悩みにより、中小企業が収益環境の悪化に直面している状況です。適切な価格転嫁による利益確保が、今後の賃上げ持続に向けた重要な鍵となると強調しています。

この調査結果は、三重県内企業の賃金動向が全国平均を下回り、特に中小企業において厳しい状況にあることを示しています。賃上げの持続性を確保するためには、業績改善と適切な価格戦略が不可欠と言えるでしょう。

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