文科省の統計問題で初会合開催 特別支援学校の項目漏れが調査票でも発覚
文部科学省による学校基本調査の調査票の一部に、特別支援学校の卒業生数の記入項目がなかったことが3月27日、明らかになりました。この問題は、同省が昨年発覚した統計問題の改善を目的に設置した有識者会議の初会合で報告され、新たな課題として浮上しました。
調査票の項目漏れとその範囲
項目がなかったのは、高校入学者の内数の一部であり、具体的には以下の通りです。
- 他県と過年度の特別支援学校卒業者数の項目
- 専修学校と各種学校の前年度卒業者数の項目
これらの項目漏れは1976年度以降の調査票で確認されており、理由は現時点では不明とされています。文科省によれば、これらの数値を用いた統計は存在しないとのことですが、不適切な点として認識され、新年度の調査では修正が行われる予定です。
有識者会議での議論と改善の方向性
昨年、文科省の12種類の統計で特別支援学校の生徒数が含まれていなかった問題が発覚したことを受け、同省は改善策を検討するため有識者会議を設置しました。初会合が3月27日に開かれ、今回の調査票の問題を含む事案が報告されました。
会議では、同省の主要な23統計について方法の妥当性などを検討することが決定され、以下のような意見が交わされました。
- 「行政では過去の調査が間違っていないことを前提にする心理的な傾向がある」との指摘
- 「省内に点検のためのチームをつくってはどうか」などの具体的な提案
さらに、見直しの検討対象とされた15種の調査のうち、五つの調査で特別支援学校の人数を含めるなどの対応をすることが報告され、統計の精度向上に向けた取り組みが進められています。
背景と今後の展望
この問題は、昨年の統計問題が「健常者中心主義」の根底にあると識者から指摘されたことを受けており、文科省は謝罪と修正を繰り返しています。今回の調査票の項目漏れは、統計作成過程におけるシステマティックな課題を浮き彫りにしました。
文科省は、有識者会議での議論を踏まえ、統計の信頼性回復に向けて継続的な改善を図る方針です。今後の会合では、より詳細な点検方法やデータ収集の透明性向上が議論される見込みで、教育政策の基盤となる統計の正確性確保が急務となっています。



