強豪校バレー部顧問が補助金不正受給で停職処分、保護者負担軽減が目的か
兵庫県教育委員会は3月24日、県立氷上高校女子バレーボール部の顧問を務める教諭(59歳)に対し、停職6か月の懲戒処分を科したことを正式に発表しました。この教諭は、全国高校総体での優勝経験を持つ強豪校として知られる同校バレーボール部の顧問を約20年間にわたって担当してきました。
練習試合の交通費補助金を不正受給
県教委の発表によると、教諭は2024年度に県内で実施された練習試合において、無償で借りたバスを使用して選手を引率したにもかかわらず、兵庫県スポーツ協会に対して交通費として10万円の補助金を申請し、実際に受給していました。さらに、2023年度にも同様の手法で10万円の補助金を不正に受け取っていたことが明らかになりました。
宿日直手当の不正な寄付集めも発覚
問題は交通費補助金の不正受給だけにとどまりません。2020年度から2024年度にかけて、教諭は部員の寄宿舎における宿日直業務を担当する教員に対し、「無理しなくていい、手当を寄付してもらえればうれしい」と説明していました。その結果、実際には業務を行っていない教員10名が宿日直手当を受給し、その全額をバレーボール部に寄付していたのです。
兵庫県教育委員会の聞き取り調査に対して、教諭は「遠征費などの保護者の経済的負担を軽くしたかった」と動機を説明していると伝えられています。
独断での寮費減免と収支決算書の不適切作成
さらに、2024年度には教諭が独断で部員5名の寮費を減免した上で、部員全員から同額の費用を徴収したとする収支決算書を作成していたことも判明しました。この一連の不正行為は、2024年11月に外部からの情報提供を受けた県教委が詳細な調査を実施した結果、明るみに出たものです。
学校管理職も戒告処分に
兵庫県教育委員会は、校長や教頭を含む学校管理職5名について、教諭の不正行為に対する指導監督が不十分であったとして、同日付で戒告の処分を下しています。この処分は、組織的な管理の甘さが不正を許容する環境を生み出した可能性を示唆するものと言えるでしょう。
今回の事例は、競技スポーツにおける保護者の経済的負担という現実的な課題が背景にありながらも、公的資金の適正な使用という原則を逸脱した手法が用いられたケースとして、教育現場におけるコンプライアンスの重要性を改めて浮き彫りにしています。



