広島の支援学校生がカンボジア難民の子に手作り教材 福笑いやけん玉で笑顔を届ける
支援学校生がカンボジア難民の子に手作り教材で笑顔を届ける

広島の支援学校生徒がカンボジア難民の子どもたちに手作り教材を届ける

広島市立広島特別支援学校の生徒たちが、カンボジアの難民の子どもたちのために福笑いやけん玉などの教材を手作りし、教員が現地に届ける取り組みが実施された。この活動は、単なる国際支援を超え、生徒たち自身が「誰かの役に立つ」意義を感じ、成長する機会として注目されている。

紛争で苦しむカンボジアの子どもたちに笑顔を

教員の福富茂樹さん(57)は、同校が昨年8月以降、千葉県のNPO法人「なかよし学園プロジェクト」の国際支援活動に参画していることを説明。生徒たちは、国外で起きている戦争や災害の被害について学び、日本にいる自分たちに何ができるかを検討してきた。

福富さんは「普段、支援される場面の多い子どもたちが、逆に貢献する側に回ることができる。自分も誰かの役に立てたという経験を通じて、自己有用感が高まるのではないか」と語る。

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カンボジアでは内戦時代に埋設された地雷が多数残り、今でも死傷事故が発生。生徒たちは、現地の子どもたちに笑顔を届けたいと、福笑いやけん玉の製作を決定。「どうすればもっと喜んでもらえるか」と考えながら、丁寧に作製を進めた。

避難先の寺で教材を活用 子どもたちの反応に変化

福富さんは昨年12月27日から1月4日にかけてカンボジアに渡航。当初は学校に教材を届ける予定だったが、タイとの国境係争地での紛争の影響で、避難民の収容施設となっていた寺に変更された。

寺では、支援学校の生徒たちが作った福笑いなどを活用。不安そうにしていた子どもたちが教材で遊ぶうちに笑顔を見せ、福富さんは「生徒たちの努力が直接、現地の子どもたちの心を動かした」と実感した。

しかし、子どもたちに平和に関する絵を描いてもらったところ、武器や戦争を描く子が多かったという。憎しみの連鎖が続いている現状を痛感し、福富さんは「教育を通じ、報復以外の選択肢があることを伝えたい」と強く思った。

先進的な事例として欧州でも評価

この取り組みは、今年2月に欧州のインクルーシブ教育を目指す団体から「一方的な慈善活動を超えた持続可能な相互パートナーシップ」として先進的事例に選ばれた。生徒たちからは「外国で困っている子どもたちの役に立ったことがうれしい。もっと何ができるかを考えたい」との声が上がっている。

福富さんは「現地の子どもたちの笑顔を引き出せたのは、生徒たちのおかげ。教材を作る過程で、彼らが成長していく姿を見られてうれしい」と語り、今後の活動への期待を寄せた。

このプロジェクトは、障害の有無にかかわらず共に学ぶインクルーシブ教育の理念を実践し、国際社会における相互理解と支援の重要性を再確認させるものとなっている。

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