東京都内小中学校で教職員欠員・未配置86人 病休やメンタルヘルス問題が要因
都内小中学校で教職員欠員86人 病休やメンタルヘルス問題

東京都内小中学校で深刻な教職員不足 欠員・未配置が86人に

東京都内の小中学校などにおいて、必要な人数に達していない「教職員の欠員や未配置」が昨年9月から11月の時点で合計86人に上ることが明らかになりました。この問題について、都教職員組合など約20の団体・個人で構成される東京教育連絡会のメンバーが16日、都庁で記者会見を開き、実態を訴えました。

調査結果の詳細と内訳

教職員の配置状況に関する調査は、都教職員組合が年数回実施しているものです。今回の調査では、11区13市の教職員から回答が寄せられ、学校数全体に対するカバー率は55%から57%という低い水準でした。

欠員・未配置の内訳を詳しく見ると、小学校が62人、中学校が24人となっています。このうち合計36人は通常学級の担任教員であり、教育現場における直接的な影響が懸念されます。

欠員の主な理由と背景

欠員の理由として最も多かったのは病休で、37人に上りました。特に注目されるのは、子どもや保護者との関係に悩み、メンタルヘルスの問題が生じたケースが目立っている点です。教育現場におけるストレスの高さが浮き彫りになっています。

東京教育連絡会の会幹事で元中学教員の糀谷陽子さんは会見で、「これは氷山の一角に過ぎません。代わりの先生の負担が増え、病気になる『ドミノ倒し』も起きています。正規教員の数を根本的に増やしてほしい」と強く訴えました。

現場の対応策と教職員の声

欠員に対する対応策としては、臨時的任用教員の配置がわずか6人にとどまり、同じ教科の教員が授業時間を増やす「校内対応」や、週に決められた時間だけ受け持つ「講師対応」などが主流となっています。

現場の教職員からは、「空き時間もなく、子どもたちも落ち着かず、疲弊しきっている」「担任がいなくなり、同じ学年の教員が常にフロアにいなければならず、トイレすらいけない非常事態」など、負担増を訴える切実な声が多数挙がっています。

教育現場の課題と今後の展望

この調査結果は、東京都内の教育現場が抱える深刻な人員不足の問題を浮き彫りにしました。単なる数字上の問題ではなく、教職員の健康状態や教育の質に直接影響を及ぼす重大な課題です。

東京教育連絡会は、今回の調査結果を踏まえ、教育委員会や行政に対して正規教員の増員と、教職員の労働環境改善を強く求めていく方針を示しています。教育の現場を支える人材の確保が、今後の重要な政策課題となるでしょう。