香川県警、バリアフリー強化 交番で手話通訳サービス導入、信号機の音で方角を統一
香川県警、手話サービスと信号音統一でバリアフリー推進

香川県警、障害者向けバリアフリー施策を拡充 交番で手話通訳サービス導入、信号機の音で方角を統一

香川県警は、聴覚障害者や視覚障害者が警察への通報や交通安全において直面する障壁を軽減するための新たな取り組みを推進している。具体的には、県内の交番などで手話通訳を介した通話サービスを導入し、信号機の誘導音を方角別に統一するなど、多角的な対策を講じている。これらの施策は、「誰もが安全に歩きやすい環境を整えたい」という県警の理念に基づくものだ。

交番で24時間365日利用可能な手話通訳サービス「手話リンク」を開始

県警によると、通話サービス「手話リンク」は2026年2月2日から運用を開始した。県内の交番、駐在所、派出所を含む約140か所で、聴覚障害者が手話通訳オペレーターを介して通報や相談を行えるようになった。これまで、警察官が不在の場合、施設内の電話で警察署に連絡することは可能だったが、聴覚障害者や会話が困難な人々にとっては通話が難しく、ファクスやアプリでの110番通報や、別の交番への移動が必要だった。

新たに導入された手話リンクは、一般財団法人「日本財団電話リレーサービス」が提供するサービスで、交番などの入り口や受付付近に設置されたQRコードをスマートフォンで読み込むことで、手話通訳オペレーターとテレビ電話を介して警察署とやり取りが可能となる。利用は24時間365日対応で、利用料は県警が負担する。

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公益社団法人「県聴覚障害者協会」の近藤龍治理事長は、このサービスを体験し、「緊急時や警察官がいない時にもすぐに使えて安心感がある。誰でも安心して暮らせる社会の実現に向けて一歩前進した」と評価している。県警地域課の辻貴也次長も、「利用者の利便性向上につながると期待している」と述べた。

パトカーの新型赤色灯で緊急走行を視覚的に区別

県警は、聴覚障害者への配慮として、新型赤色灯を搭載したパトカーの運用も2025年1月から開始した。従来の赤色灯は光り方が常に同じで、サイレンが聞こえないと緊急走行中かパトロール中かの判別が難しかった。新型赤色灯は、緊急走行時を除き、蛍の明滅を模して2秒周期で点灯するように切り替えられる。これにより、サイレンが聞こえにくい聴覚障害者でも、視覚的に緊急走行を識別できるようになる。現在は高松南署と高松西署に1台ずつ導入されており、車両の更新に合わせて順次拡大する予定だ。

信号機の誘導音を方角別に統一し、視覚障害者の安全を確保

交通安全面では、視覚障害者向けの音響式信号機の誘導音を統一する取り組みを強化している。県内に80か所ある音響式信号機のうち、約6割を占める「異種鳴交方式」では、南北方向の青信号時に「ピヨ」や「ピヨピヨ」、東西方向では「カッコー」や「カカッコー」の音が鳴るが、従来は方角ごとに音が統一されておらず、視覚障害者が音で方向を判断するのが困難だった。

視覚障害者からの相談を受け、県警は2025年2月に、北を「ピヨ」、南を「ピヨピヨ」、西を「カッコー」、東を「カカッコー」と統一し、音で方角がわかるように改善した。また、両側の信号機から同じ音が同時に鳴る「同種同時方式」についても、順次異種鳴交方式に切り替えていく計画だ。

さらに、横断歩道上に立体的な印を付けて視覚障害者を誘導する「エスコートゾーン」の設置も進めている。これまで高松市内の3か所だけだったが、2025年12月に「JR四国高松駅前交差点」と「兵庫町交差点」の2か所に新設し、高松市街地を中心に今後も増設を検討している。県警交通規制課の伊藤尚志次長は、「誰もが安全に歩きやすい環境を整えたい」と強調した。

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