JR西日本の倉坂昇治社長は30日、大阪市内で開いた記者会見で、今後5年以内に運賃の値上げを目指す考えを明らかにした。物価高騰などを背景とするコスト上昇を踏まえ、「改定の余地が出れば(国に)認可申請をする準備をしたい」と述べた。
中期経営計画の概要
同日公表した中期経営計画では、2031年3月期までに総額2兆6200億円を投資する方針を示した。このうち、不動産や流通事業といった分野の成長強化に9300億円を投じる。また、新幹線や在来線車両の更新に5千億円を充てる計画だ。
値上げの背景
鉄道運賃の改定は、物価上昇や人件費・資材費の高騰が主な要因。JR西日本は、安全対策やサービス向上のための投資を継続しながら、収益基盤を強化する必要があると判断した。認可申請の時期は未定だが、社長は「環境が整い次第、迅速に手続きを進めたい」と意欲を示した。
今回の計画では、鉄道事業だけでなく、不動産や流通などの非鉄道事業の拡大にも注力する。これにより、収益の多角化を図り、安定した経営基盤の構築を目指す。投資の内訳は、新幹線関連に3千億円、在来線関連に2千億円、残りを設備更新やデジタル化に充てる。



