福島県がインターネット通販サイトで展開する、県産農水産物や加工食品の販売事業「ふくしまプライド便」の昨年度売上額は45億2924万円となり、2年連続で40億円を大きく超えました。ネット通販市場は年々拡大しており、県は戦略的に販路を拡大し、全国に県産食品のファンを増やしたい考えです。
事業開始からの成長
プライド便は2017年度に事業を開始し、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングで県産品を販売しています。当初の売上は年間10億円に満たなかったものの、新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要で2020年度に初めて30億円を突破しました。2024年度はコメ不足によりオンラインでコメを購入する人が増えたため過去最高の47億4211万円を記録し、2025年度はそれに次ぐ売上額でした。品目別ではコメが7割以上を占め、加工食品、肉、果物と続きます。
ネット通販の普及と競争激化
総務省の調査によると、2025年にネットショッピングを利用した2人以上世帯の割合は過去最高の約57%となり、パソコンやスマートフォンでの買い物は社会に定着しています。一方で、ネット販売に参入する事業者が増え、競争も激化しています。
今後の戦略
県は本年度、ネットで県産農林水産物の魅力を紹介する「ふくしまプライド。ポータルサイト」の充実を図り、商品のおいしさや生産者のこだわりを広く発信する方針です。他産地との差別化を図り、県産品を選んでもらえるよう、旬を捉えたキャンペーンを強化するなどPRに工夫を凝らす必要があります。主力のコメはもちろん、他の商品についても情報を多く発信し、新規顧客の獲得と継続的な購入につなげることが重要です。
事業者支援
県はプライド便に新規参入する県内事業者向けのセミナーを年間通して開催しており、ここ数年は毎年約20社が新たに出店しています。プライド便は開始から約10年間のデータを蓄積しており、消費者の購入傾向を詳細に分析し、効果的な売り込み方法などのノウハウを新規事業者と共有することが期待されます。
販路拡大の展望
県はプライド便以外の通販サイトにも県内事業者の出店拡大を目指しています。消費者が県産品を目にするサイトが増えれば売上増加が期待できるため、県には各通販サイトへの参入に関する適切なアドバイスなど、事業者のニーズに応じた出店支援が求められています。



