天皇陛下、66歳の誕生日を前に記者会見を開催
天皇陛下は、66歳の誕生日を迎えるに当たり、皇居・宮殿「石橋の間」で記者会見を行いました。陛下は、皇后さまの公務や体調、愛子さまの成長、皇室全体の役割について率直な思いを語り、国民への感謝の気持ちを表明しました。
皇后さまの公務と体調について
天皇陛下は、皇后さまがこの1年間、戦後80年に当たる都内や地方への訪問、大阪・関西万博への2度の訪問、ブラジル大統領夫妻の国賓接待、モンゴルへの国賓訪問など、多くの公務を務められたことを報告しました。「多くの方々からの温かい支えを、私も雅子もありがたく思っております」と述べ、国民の支援に感謝の意を示しました。
皇后さまは、公務に向けて体調を整えるよう努め、心を込めて準備されていますが、「いまだ快復の途上で体調には波があり、大きな行事の後や行事が続いた場合に疲れがしばらく残ることもあります」と説明。陛下は、「無理をせずにできることを一つ一つ着実に積み重ねていってほしい」と願いを込めました。
また、陛下は皇后さまと共に、国民の困難に心を寄せ、触れ合いの機会を大切にしたいと強調。「雅子と一緒にいろいろな方とお会いすることで皆さんとのお話がより深まり、様々な気付きを得られるように感じています」と語り、二人で協力して務めを果たしていく決意を示しました。
愛子さまの成長と皇室の一員としての務め
愛子さまは、日本赤十字社での勤務が間もなく2年を迎え、社会人として3年目に入ろうとしています。陛下は、「職場では、皆さんと協力しながら精いっぱい仕事に取り組んでいる様子に、社会人として一歩一歩成長していることが感じられ、うれしく思っています」と述べ、その成長を喜びました。
昨年11月には、初めての公式外国訪問としてラオスを訪れ、温かく迎えられたことも報告。「愛子もラオスの歴史や文化に関心を持って準備をし、心を込めて務めを果たしてくれたことをうれしく思っています」と語りました。陛下は、愛子さまが今後も多くの経験を重ね、皇室の一員としての務めを果たしていくことを期待しています。
家族で過ごす時間については、「愛子が日々の生活の中で学び、経験する一つ一つのことが、親である私たちにとっても新たな学びへとつながっていると感じます」と述べ、和やかな家庭の様子を伝えました。
陛下のプライベートな時間と水問題への関心
陛下は、プライベートな時間として、皇居内でのジョギングや皇后さまと共にする散策を楽しんでいます。また、ビオラやバイオリンの練習を続けており、昨年7月のモンゴル訪問では、モンゴル国立馬頭琴交響楽団と共演したことを「すばらしい思い出」と振り返りました。
水問題については、安全な飲み水や衛生、気候変動、自然災害など多様な側面があると指摘。「科学的な知見は元より一人一人の努力や人と人、国と国との協力が大切だと思います」と述べ、昨年7月の国連特別会合でのビデオメッセージ送付にも触れ、関心を継続していく意向を示しました。
悠仁さまと上皇ご夫妻の様子
悠仁さまについては、成年式の諸行事を無事に終え、立派に成長された姿を喜びました。陛下は、「皇室の一員としての務めを果たしてくれていることを頼もしく思っています」と述べ、今後の成長を願いました。
上皇ご夫妻については、昨年の戦後80年の訪問を通じて、平和への思いを深く受け止めたと語りました。上皇陛下の健康状態については、昨年7月の入院を案じつつ、「健やかにお過ごしのご様子を拝見することができ、うれしく思っております」と報告しました。
皇室の役割と時代に即した公務
陛下は、皇室の在り方について、「国民の幸せを常に願い、国民と苦楽を共にすること」が基本だと強調。困難な状況にある人々に心を寄せることがますます重要だと述べ、少子高齢化や気候変動、AI技術の発展など社会の変化を踏まえ、「時代の風を的確に感じ取り、その時々にふさわしい公務の在り方を考えていくことが大切」と語りました。
この会見を通じて、天皇陛下は皇室の一員としての務めと国民への思いを深く語り、66歳の誕生日を迎えるに当たっての感謝と決意を表明しました。



