厚生労働省が3日に発表した2025年の人口動態統計(概数)によると、三重県内の合計特殊出生率が1.26(前年比0.02ポイント増)となり、4年ぶりに上昇に転じた。これは全国平均の1.14を上回る数値だが、出生数は8792人(前年比104人減)と過去最少を更新している。
出生率上昇の背景
合計特殊出生率が前年を上回ったのは、三重県を含む13県にとどまった。三重県人口減少対策課の担当者は、上昇の要因について「新型コロナウイルス禍の収束に伴い、2023年から2024年にかけて婚姻数が増加したことが影響している」と分析している。
依然として続く人口減少
しかし、人口を維持するために必要な水準とされる2.07を大きく下回っており、人口減少に歯止めはかかっていない。一見勝之知事は4日の記者会見で、「各市町や県が努力しているが、出生数や出生率がなかなか上がらないのが実態。国も正面から問題に取り組んでほしい」と述べ、国への支援を求めた。
地域差への対応
県内では、名古屋などの都市圏へのアクセスが良い北部に比べ、南部の人口減少が特に顕著だ。同課の担当者は「県内でも地域差があるため、統一的な取り組みでは対応できない。今年度は地域の実情に応じた適応策を考えていきたい」と話している。
2025年の人口動態統計では、県内の死亡数は2万3829人(前年比175人減)で、死亡数から出生数を引いた自然減は1万5037人(同71人減)。婚姻件数は5906組(同189組減)となった。



