はしか患者数が昨年を超え累計299人に 感染力の高さで警戒呼びかけ
国立健康危機管理研究機構は4月21日、全国の医療機関から報告された最新のデータを発表しました。それによると、4月6日から12日までの1週間で確認されたはしかの患者数は56人に上り、今年1月からの累計患者数が299人に達したことが明らかになりました。
昨年1年間の患者数を3カ月余りで超過
この数字は、昨年1年間の累計患者数265人(暫定値)をわずか3カ月余りで超えたことを意味しています。過去10年間で最も多かったのは2019年の744人であり、今年の現時点での累計は2番目に多い水準となっています。
はしかの原因となる麻疹ウイルスは、その感染力の高さで知られています。同じ部屋にいるだけで空気感染する可能性があり、特に免疫を持たない人々の間で急速に広がる危険性があります。
排除状態認定後の感染拡大
日本は2015年に世界保健機関(WHO)から、土着するウイルスによる感染が確認されない「排除状態」に認定されました。しかし、近年では海外からの帰国者や訪日客を通じてウイルスが持ち込まれ、周囲に感染が広がるケースが相次いでいます。
専門家は、この傾向について以下の点を指摘しています:
- 国際的な人の移動が活発化していること
- 予防接種率の地域差や世代差が存在すること
- 感染初期の症状が風邪と似ているため、診断が遅れる可能性があること
国立健康危機管理研究機構の担当者は、「はしかは重篤な合併症を引き起こす可能性がある感染症です。特に子どもや妊婦、免疫が低下している人々は注意が必要です」と述べ、予防対策の重要性を強調しました。
はしかの予防には、適切な時期に2回のワクチン接種を受けることが最も効果的とされています。医療機関では、発熱や発疹などの症状が現れた場合、早めに受診し、感染拡大を防ぐための適切な対応を取ることが推奨されています。
今後の動向については、継続的な監視と迅速な情報共有が不可欠であり、関係機関は警戒を強化しています。



