栃木県栃木市は、市指定のごみ袋が一部の店舗で品薄になっていることを受け、指定のものではない市販の袋に入れたごみでも収集する措置を開始した。市はごみ袋の入荷数量は計画通りとしているが、中東情勢の影響で石油由来製品の不足が懸念され、購入する人が増えて品薄になったとみている。
背景と影響
市指定袋は、可燃ごみが大きさなどによって3種類、ペットボトルや食品用トレーが1種類、空き缶や空き瓶が1種類の計5種類あり、1セット10枚入り。市内のほか、隣接する佐野市や小山市の店舗で販売している。
市クリーン推進課によると、4月中旬ごろから「お店に行っても売っていない」などといった声が約100件寄せられた。市民からの情報では300枚入りの箱ごと購入する人もいたという。
新たな対応
ごみ袋を購入できない場合、4月28日から市販の透明または中身が見える半透明の袋を使えるようにし、店舗の在庫量が安定して以前のように買いやすくなるまで続ける。ごみ袋の予定数量は昨年10月から1年間で約93万セットと計画しているが、さらに増やすことも検討する。
同課は市民への周知のほか、小売店にも案内の掲示を依頼している。担当者は「心配して備蓄を急ぐ人もいるようだ。必要以上の購入は控えてほしい」と話している。
全国的な広がり
自治体指定のごみ袋をめぐっては、他県の自治体でも対応に追われている。茨城県龍ケ崎市は、ごみ袋の製造を委託している業者から供給が遅れるとの連絡があったため、指定外の袋でも回収することを始めた。宮城県でも大崎市など複数の自治体が、ごみ袋の販売状況を考慮し、指定外の袋でも収集している。
このような動きは、中東情勢の緊迫化に伴う石油価格の高騰や供給不安が背景にあるとみられる。ごみ袋の原料であるポリエチレンなどの石油由来製品の価格上昇や供給遅延が懸念され、消費者が買いだめに走った結果、品薄が発生したと考えられている。
今後の見通し
各自治体は、供給が安定するまで臨時措置を継続する方針だ。栃木市では、市民に対して冷静な対応を呼びかけるとともに、小売店との連携を強化して在庫状況の把握に努めている。また、ごみ袋の製造業者に対して増産を要請する自治体も出てきており、早期の解消が期待される。



