環境省がクマ対策「緊急銃猟」ガイドラインを改定 実施事例を詳細に追加
環境省は4月6日、クマ対策として実施可能となった「緊急銃猟」のガイドラインを改定したことを発表した。昨年9月に市街地での緊急銃猟が自治体判断で可能となったことを受け、同省はより実践的な指針を提供するため、実施事例を豊富に加え、対応の詳細を明確化した。
具体的な実施事例と対応手順を詳細に記載
改定されたガイドラインでは、実際の緊急銃猟の事例を詳細に紹介している。例えば、河川敷に出没した親子グマのケースでは、午前9時に関係者が集合し計画を立案。捕獲者は7人で、4人が住民への避難呼びかけを行うなど、計28人で対応した経緯が時系列で記されている。
また、市街地の家の庭に出没した事例では、散弾銃が使用され、地面をバックストップ(遮蔽物)として屋上から撃ち下ろす形で実施された。このほか、屋内への侵入事例や、麻酔銃を用いた対応方法についても解説が加えられた。
安全対策と連携体制を強化
ガイドラインでは、使用する銃の種類や、跳弾などを防ぐためのバックストップの設置方法も具体的に示されている。さらに、今年2月までに実施された全ての緊急銃猟において、自治体が警察と連携して通行制限を行っていた事例を紹介。対応フローを示した簡易版マニュアルを作成し、現場での迅速な対応が可能となった工夫例も記載された。
環境省によると、昨年7月に発砲までの手順を示したガイドラインを策定して以来、今年3月27日時点での実施件数は60件に上る。同省は、これらの実績を踏まえ、より安全かつ効果的なクマ対策の推進を目指している。
今回の改定は、自治体や関係機関が緊急時に適切な対応を取れるよう、具体的な事例と手順を提供することを目的としている。環境省は今後も、クマ被害の防止に向けた取り組みを強化していく方針だ。



