世界気象機関(WMO)は2日、南米ペルー沖から西部海域にかけての海面水温が平年より高い状態が続く「エルニーニョ現象」について、2026年6月から8月にかけて発生する確率が80%に達するとの予測を発表した。WMOは各国に対し、干ばつや豪雨、熱波などの異常気象への警戒を強く呼びかけている。
エルニーニョ現象のメカニズムと影響
エルニーニョ現象は、太平洋赤道域の海面水温が異常に上昇することで発生し、世界の気候パターンに大きな影響を与える。通常、この現象は世界的な気温上昇をもたらし、特定の地域では干ばつ、別の地域では豪雨や洪水を引き起こすことが知られている。
今回の予測の詳細
WMOによると、多くの予測モデルが今回のエルニーニョは「中程度以上」の強さに発達する可能性を示している。発生すれば、すでに高止まり傾向にある世界の気温にさらなる上昇圧力が加わるほか、異常気象のリスクも増大するとみられている。
WMOは各国の気象機関に対し、最新の情報を基にした早期警戒システムの強化を促しており、農業、水資源管理、防災などの分野での備えを呼びかけている。
過去のエルニーニョ事例と教訓
過去のエルニーニョ現象では、1997~98年の大規模な発生により、世界各地で記録的な高温や洪水、干ばつが発生し、大きな経済的・人的被害が生じた。WMOは今回の予測を受け、過去の教訓を活かした対策の重要性を強調している。
特に、太平洋島嶼国や東南アジア、アフリカなど、影響を受けやすい地域では、早急な準備が必要とされる。
今後の展望
WMOは今後も監視を継続し、最新の予測情報を提供する方針だ。各国はこの予測を基に、気候変動への適応策を強化することが求められている。



