千葉・印西の駅前データセンター計画 住民が「違法な建築確認」提訴 検査機関に取り消し求める
印西駅前DC計画 住民が「違法建築確認」提訴 検査機関に取り消し求める (05.03.2026)

千葉・印西の駅前データセンター計画 住民が「違法な建築確認」提訴

千葉県印西市の千葉ニュータウン中央駅前における大規模なデータセンター(DC)建設計画を巡り、計画地に隣接する3棟のマンションに住む住民計10人が、指定確認検査機関が行った「建築確認」が建築基準法に違反しているとして、その取り消しを求める行政訴訟を千葉地裁に提起しました。この訴訟は、2026年3月5日に正式に提訴され、地域開発と住民の権利をめぐる新たな法的争点として注目を集めています。

住民の懸念と反対活動の背景

訴状によれば、原告が居住するマンションからわずか約11メートルから83メートルの至近距離に、高さ51メートルにも及ぶ巨大なデータセンターの建設が計画されています。住民側は、この計画によって深刻な日照権の侵害が生じるほか、景観の破壊、圧迫感の増大、さらにはサーバー機器から排出される熱風による環境悪化などを強く懸念しています。計画が明らかになってから約1年間、住民らは精力的な反対活動を展開し、これまでに1万3千筆を超える反対署名を集めて市当局に提出してきました。

建築確認を巡る法的争点

建築確認とは、建築物の着工前に、その計画が建築基準法などの法令に適合しているかを都道府県や指定確認検査機関がチェックする重要な手続きです。今回のケースでは、事業者である「印西ファイブ特定目的会社」(東京都千代田区)が、建築物の用途を「その他(データセンター)」として千葉県に申請し、指定確認検査機関を務める港区の企業が2026年1月27日に建築確認を交付しました。

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しかし、住民側は、データセンターには大量のサーバー機器、非常用発電機、化石燃料などが保管されることから、その実態は「工場または倉庫」に該当すると主張しています。印西市の条例では、工場や倉庫の建築に対して一定の制限が設けられており、住民側はこの条例違反を指摘しています。原告代理人の及川智志弁護士は、「データセンターは『現代の工場』とみなされるべきであり、住宅街に建設されるべきではない」と述べ、計画の違法性を強調しました。

住民側の危機感と記者会見での訴え

訴訟提起に先立ち、原告らは千葉地裁近くで記者会見を開き、地裁や県庁前で建設反対のアピール活動を行いました。原告の一人である谷川宗和さん(53)は、「多くの市民が生活する駅前エリアでデータセンターの建設が認められてしまえば、これは悪しき前例となり、今後どのような場所でも同様の建設が容易に認められるようになってしまう」と語り、計画の拡大を防ぐ必要性に強い危機感を示しました。

行政側の見解と関連する訴訟

一方、千葉県建築指導課の担当者は、この計画について「建築基準法に合致していると考えている」とコメントし、現時点では適法性を認める姿勢を見せています。また、この問題は印西市に限らず、近隣の白井市でも同様のデータセンター建設計画を巡る行政訴訟が千葉地裁で係争中であり、地域全体として開発と居住環境のバランスが問われる事態となっています。会見には、白井市や県外からも反対を訴える住民が参加し、広範な連帯の動きが広がっていることが窺えました。

この訴訟の行方は、データセンターのような新興施設の法的位置づけや、都市計画における住民の権利保護の在り方に大きな影響を与える可能性があり、今後の判決が注目されます。住民側は、法的措置を通じて、自らの生活環境を守るための闘いを続ける構えです。

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