島根県内で144基の信号柱が倒壊危険度「D」判定、予算不足で対応難航
島根県で144基の信号柱が倒壊危険、予算不足で対応難航 (20.03.2026)

島根県内で144基の信号柱が倒壊危険度「D」判定、予算不足で対応難航

島根県警が昨年8月に実施した定期点検で、倒壊の危険度が高く、対応が必要な「D」判定を受けた信号柱が県内に144基あることが明らかになった。このうち、松江市の1基は今年1月に根元から折れる事故を起こし、県道をふさぐ事態となった。県警は予算制約から即時対応が難しいと説明しており、安全対策の強化が急務となっている。

松江市で信号柱が根元から折れ、県道が通行止めに

県警の発表によると、1月21日午後9時頃、松江市津田町の県道(通称・くにびき道路)沿いの花壇に埋め込まれていた鉄製の信号柱(高さ約6メートル)が根元から折れ、県道をふさいだ。けが人はなかったものの、北進側の2車線が約2時間にわたり通行止めとなった。この信号柱は1988年に設置され、耐用年数とされる50年には達していなかったが、地中に埋設された部分がさびて腐食が進行し、亀裂が入ったことが倒壊の原因と判明した。

県警の点検体制と「D」判定の実態

県警が管理する信号柱は、年2回のペースで委託業者による点検が行われ、評価は「A」(問題なし)、「B」(経過注視)、「C」(支障が生じる可能性あり)、「D」(対応が必要)の4段階に分けられる。昨年8月の直近点検では、144基が「D」判定を受けたが、今回倒壊した信号柱は設置から50年未満だったため、対応時期は未定だったという。県警交通規制課の宮本義也管理官は、「予算などの兼ね合いから、すぐに対応が取れるかは難しい現状がある」と述べ、財政的な制約を指摘した。

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緊急点検と超音波診断による調査の実施

倒壊事故を受けて、県警は県内全4159基の信号柱を目視で緊急点検したほか、地中部など目視で確認が困難な箇所の劣化度を判別するため、超音波診断による腐食状況の調査を進めている。2月の県議会定例会では、岩田浩岳議員(民主県民クラブ)の一般質問に対し、中村振一郎県警本部長が対応を説明。緊急点検では他に大きな亀裂や穴が開いている信号柱は確認されなかったが、信号柱以外にも更新が必要な大型標識柱55本、感知器柱28本があることを明らかにした。

今後の対策と予算措置

県警は今後、目視による点検に加え、超音波診断を定期的に実施するとともに、信号柱などの劣化状況を撮影して記録化するなど、点検精度の向上を図るとしている。一方、島根県は2026年度一般会計当初予算に、信号柱の更新事業費として前年度の約2.7倍となる1億6800万円を計上しており、老朽化対策への取り組みが加速される見込みだ。この問題は、全国的なインフラ老朽化の課題を浮き彫りにしており、早期の対応が求められている。

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