三重・鳥羽沖の船衝突事故、調査官3人追加で現地調査を継続
三重県鳥羽市沖で発生した貨物船と遊漁船の衝突事故について、国の運輸安全委員会は調査官3人を追加で派遣し、現地調査を強化している。事故は2月20日に発生し、遊漁船の釣り客2人が死亡、10人が重軽傷を負う惨事となった。
追加派遣で調査体制を強化
運輸安全委員会は2月23日、船舶事故調査官ら3人を追加で現地に派遣した。これにより調査チームは計5人体制となり、2月22日に続いて詳細な現地調査を実施した。追加派遣は事故の重大性を考慮し、原因究明を迅速かつ徹底的に行うための措置とみられる。
最新技術を駆使した詳細な調査
調査チームはこの日、鳥羽市の中之郷岸壁に停泊する貨物船「新生丸」の航海計器から位置情報などの航行データを収集した。同時に、台船上に引き揚げられた遊漁船「功成丸」の船尾部分に対して、3Dスキャナーを使用した詳細な撮影を実施。これにより、衝突時の状況や損傷の程度をデジタルデータとして記録し、分析を進めている。
さらに、功成丸の関係者への聴き取り調査も並行して行われ、事故当時の状況確認が進められた。調査官らは現場で丹念に証拠を収集し、事故の全容解明に取り組んでいる。
再発防止に向けた取り組み
現場で取材に応じた小島智恵調査官は、「原因を究明し、二度とこのような悲しい事故が起きないよう、再発防止策を検討していく」と述べた。調査チームは事故原因の特定だけでなく、同様の事故を防ぐための具体的な対策提案までを視野に入れている。
船首部分の調査も予定
調査は今後も継続され、2月24日には同市の国崎漁港に陸揚げされた功成丸の船首部分についても詳細な調査が行われる予定だ。船首部分の損傷状況を確認することで、衝突時の角度や速度など、より詳細な事故状況の解明が期待される。
今回の事故は、海上交通の安全確保が改めて問われる事態となっており、調査結果が今後の海上安全対策にどのように反映されるかが注目される。地元の漁業関係者や住民からも、早期の原因解明と再発防止策の確立を求める声が上がっている。
