千葉県九十九里町の漁師、海老原三利さん(62)が、沖合で流されていたサーファーを漁船で救助したとして、4月に東金署から感謝状を贈られた。レジャー客による海難事故が増える時期を迎え、海老原さんは「マナーを守り、事故を防いでほしい」と訴えている。
救助の経緯
事件は4月11日午前11時半ごろ、九十九里町の片貝海岸沖で発生。サーファーの男性が潮流に流され、海老原さんの友人が発見し、漁港に駆けつけて救助を依頼した。海老原さんはすぐに漁船を出航させ、他の乗組員と協力してロープを投げ、男性を引き上げた。男性は低血糖状態で体のしびれを訴えていたが、乗組員が差し出したレモンティーを飲んで回復した。
海老原さんの経験と想い
海老原さんは中学生から漁船に乗り始め、約50年の漁師生活で5、6回の人命救助を経験。しかし、これまで救助した相手から感謝の言葉をもらったことはなく、警察からの感謝状も初めてだ。「重みを感じる」と述べるとともに、苦笑いを浮かべた。
片貝海岸では春ごろから南風が強まり、潮の流れが速くなる場所がある。海老原さんはレジャー客に対し、「注意事項をしっかり聞いて、安全に楽しんでほしい」と願う。高須賀守東金署長は「人命救助は口で言うほど簡単ではない。海老原さんの勇気ある行動が尊い命を救った。心から感謝する」と賛辞を送った。
海難事故防止に向けて
海老原さんのようなベテラン漁師による救助は、地域の安全に大きく貢献している。しかし、事故を未然に防ぐためには、レジャー客一人ひとりが海の危険性を認識し、ルールを守ることが重要だ。海老原さんは「マナーを守り、事故につながらないようにしてほしい」と改めて呼びかけている。



