静岡県富士宮市の養豚場で今年に入り豚熱(CSF)の発生が相次いで確認されたことを受け、静岡県は25日、県内全域の養豚場などに対し、家畜伝染病予防法(家伝法)に基づく消毒命令を発出すると発表しました。対象となるのは、6頭以上の豚またはイノシシを飼育する78施設で、命令の期間は26日から来年3月末までとされています。
消毒命令の背景と内容
78の対象施設は主に養豚場で、期間中は消毒薬や消石灰を散布する作業を日常的に実施することが求められます。県の担当者は6月からこれらの養豚場を訪問し、散布状況を確認する予定です。この措置は、富士宮市の養豚場で3月に35年ぶりに豚熱が確認され、さらに5月にも同市の別の養豚場で感染が見つかったことを受けたものです。県は両施設で飼育されていた全頭、合計6209頭を殺処分しました。
過去の事例と法改正の影響
静岡県が豚熱の発生を受けて消毒命令を出すのは、野生のイノシシから県内で初めて豚熱が確認された2019年以来となります。これまで、豚熱の感染が確認された養豚場では、家伝法に基づき全頭殺処分が義務付けられていました。しかし、今国会で殺処分対象を限定する改正法が成立し、19日に施行されました。今後は、ワクチン未接種の子豚や豚熱の症状がありウイルスが検出された個体など、「まん延リスクの高い豚」に殺処分対象が絞られることになります。
豚熱は豚やイノシシに強い伝染力を持つ病気ですが、人には感染しません。感染した豚の肉が市場に出回ることはなく、仮に食べても人体に影響はないとされています。



