古座川氾濫で家屋浸水、台風6号で記録的大雨 和歌山県南部で被害相次ぐ
古座川氾濫で家屋浸水、台風6号で記録的大雨 和歌山

台風6号が和歌山県南部に記録的大雨をもたらす

2026年6月3日早朝、和歌山県南部に上陸した台風6号の影響で、県内は記録的な大雨に見舞われました。新たに運用が開始された「防災気象情報」において、初めてとなる「レベル5氾濫特別警報」が古座川に発表され、同川が古座川町内で氾濫。家屋の浸水被害が確認されました。また、複数の自治体で土砂崩れが発生し、強風で転倒した男性1人が負傷するなど、被害が相次ぎました。

線状降水帯による観測史上最大の降水量

県内では、短時間に大雨をもたらす「線状降水帯」が発生。3日午前6時までの24時間降水量は、那智勝浦町で370ミリを記録し、6月としての観測史上1位となりました。県の観測によると、新宮市高田では「累計雨量」が576ミリに達しました。増水した古座川は激しく流れ、周辺地域に深刻な影響を与えました。

避難指示と住民の対応

古座川が流れる古座川町は、3日午前2時45分に流域の一部地区に「避難指示」を発令。同5時50分には、約860世帯・約1670人を対象にレベル5の「緊急安全確保」に引き上げましたが、実際に避難したのは約30人にとどまりました。流域の高瀬地区では道路が冠水し、朝になって水につかった自宅周辺の片付けに追われた44歳の女性は、「避難指示が出ているのは知っていたが、大丈夫だろうと油断した。次は早めに避難しようと思う」と語りました。高齢者施設で働く男性職員は、午前3時頃には周辺道路が冠水し、1階の利用者を2階に上げた垂直避難の経緯を振り返り、「避難の判断は難しい」と述べました。また、55歳の自営業男性は、「お年寄りが多い地域で、耳が遠い人や車いす、寝たきりの人がいる。電波が届かない場所もあり、携帯電話がない人はどうすればいいのか」と課題を指摘しました。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

串本町での断水発生

下流域の串本町も午前5時、約750世帯・約1150人に「緊急安全確保」を発令しましたが、避難者は町全域で約20人でした。避難しなかった65歳の男性は、「眠っていて気付かなかった」と話しました。町の担当者は、「2011年の紀伊水害と比べ、そこまで大きな台風ではないという意識が働いたのかもしれない」と推測しています。また、同町の田並地区では田並川の増水に伴い、町道が約30メートルにわたって崩落。埋設されていた水道管も流され、最大で約310世帯に影響する断水が発生しました。町は水道管の応急工事を進め、田並公民館前に給水車を派遣。多くの町民が訪れ、20年ほど住んでいる70歳の女性は、「朝、トイレが流せなくて断水を知った。朝食もとれていない。こんなことは初めて」と話しました。

県知事のコメントと学校の対応

宮崎知事は、全国初の「氾濫特別警報」発表を受け、「今回の事例を検証し、迅速かつ適切な対応ができるよう、さらなる改善を図っていく」とコメントしました。県内では一時、全域に暴風警報が発令されました。和歌山市消防局などによると、3日未明に同市有本で70代男性が強風で転倒し、救急搬送されました。県教育委員会によると、3日午前8時半時点で、県内の公立小中高校など387校のうち、橋本市や串本町などの41校が臨時休校。那智勝浦町や古座川町、新宮市などの37校が自宅待機となりました。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ