台風6号は3日午前4時半頃、和歌山県南部に上陸し、同日夜までに日本の東の海上に抜けた。気象庁は一時、和歌山県の古座川に、5段階の警戒レベルで最も危険度が高い「レベル5氾濫特別警報」を発表した。
古座川で発生したメカニズム
「レベル5氾濫特別警報」が出された和歌山県の古座川では、短時間に大雨をもたらす線状降水帯の発生と台風6号の上陸が続いた影響で、急激な水位の上昇につながった。
気象庁によると、古座川周辺では3日午前1時50分頃、南北約150キロ、東西約35キロにわたって積乱雲が連なる線状降水帯が形成された。その約2時間半後に台風が紀伊半島に上陸したことで降雨が続き、古座川周辺の同県那智勝浦町では、同日午前6時までの24時間降水量が6月の観測史上最大となる370ミリを記録した。
専門家の分析
京都大学の山口弘誠教授(水文気象学)は「台風によって多量の水蒸気を含んだ風が紀伊山地にぶつかり、上昇気流となったことで線状降水帯が発生した」と分析している。
また、台風通過後も湿った空気が流入し続けたため、降雨が長引いた可能性がある。このような現象は、地形と台風の位置関係によって引き起こされることが多く、紀伊半島のような山地では特に注意が必要だ。
今後の注意点
気象庁は、引き続き土砂災害や河川の増水に警戒するよう呼びかけている。また、レベル5警報が解除された後も、地盤の緩みなどによる二次災害のリスクがあるため、安全確保を最優先にするよう求めている。
今回の事例は、気候変動に伴う豪雨の激甚化を示すものとして、今後の防災対策に活かされることが期待される。



