横浜市は2026年1月をめどに、市営バスの大人運賃を現在の220円から240円へ20円引き上げる方針を固めました。これは軽油価格や車両価格の高騰、さらには乗務員確保に伴う人件費上昇が主な要因です。市交通局は「ほぼ全てのコストが上昇する中で、市営バスのネットワークを維持するために必要な措置」と説明しています。
小学生以下の運賃改定
市交通局によると、小学生以下の運賃は現金で支払う場合、110円から120円に値上げされます。しかし、ICカードを利用する場合は子育て世代の負担軽減を目的に、現在の110円から100円へ値下げされます。また、通学定期運賃は中学生以上も含めて現行のまま据え置かれます。市は15日に開会する市議会定例会に、運賃改定のための条例改正案を提出する予定です。
民間バスとの比較
交通局によると、横浜市内に乗り入れる民間バス各社は2024年以降、運賃を相次いで値上げしており、現在は240~250円となっています。今回の値上げ幅について、交通局の担当者は「近隣事業者の運賃を踏まえ、240円という価格帯なら利用者に受け入れていただけると考えた」と述べています。現時点では、さらなる値上げの計画はないとしています。
経営状況と値上げの効果
市営バス事業は物価高騰や人件費上昇の影響で近年赤字が続いています。2026年度予算案を反映した試算では、累積資金残高が2025年度決算見込みの53億円から、2029年度には72億円の不足に落ち込み、資金不足比率が20%を超える「経営健全化団体」となる見通しです。今回の値上げにより年間約11億円の増収が見込まれ、経営健全化団体への移行を1年間先延ばしできるとしています。
なお、市営バス運賃の改定は、消費税率が3%から5%に上がった1997年に大人200円から210円に値上げされて以来で、2019年からは現金・ICカードともに220円でした。



