鳥羽市沖釣り船衝突事故、当直開始1時間後に発生か 運輸安全委が本格調査開始
鳥羽市沖釣り船衝突事故、当直1時間後に発生か (22.02.2026)

鳥羽市沖釣り船衝突事故、当直業務開始から約1時間後に発生か

三重県鳥羽市国崎町の沖合で発生した小型釣り船と貨物船の衝突事故について、貨物船「新生丸」の2等航海士が当直業務として操船を開始してから約1時間後に事故が起きたことが、関係者への取材で明らかになった。この事故では2人が死亡し、10人が重軽傷を負う惨事となっている。

運輸安全委員会が現地調査を開始

運輸安全委員会の船舶事故調査官2人が22日、現地での調査を開始した。調査官らは貨物船の乗組員から当時の状況について聞き取りを行い、貨物船の損傷状況を詳細に確認するなど、事故原因の究明に向けた初動調査を実施した。

小島智恵船舶事故調査官は同日、報道陣の取材に対し「まだ初動の状況です。収集したデータを東京の事務所で分析した上で、原因究明と再発防止策の検討に取り組みたい」と述べ、早期の報告書公表に努める意向を示した。

釣り船「功成丸」は船体が真っ二つに

衝突により船体が真っ二つに分断された釣り船「功成丸」(16トン、全長約15メートル)の引き揚げ作業も22日に行われ、前部と後部がそれぞれ市内の別の港へ運ばれた。現場では破損した船体が痛ましい状況を物語っていた。

運輸安全委員会によると、23日には調査官を2人増員し、貨物船の航海計器類からの情報収集に当たる予定だ。調整がつけば、功成丸での調査も開始される見込みである。

2等航海士が業務上過失致死容疑で送検

関係者によると、業務上過失致死と業務上過失往来危険の疑いで鳥羽海上保安部に逮捕されたのは、貨物船「新生丸」の2等航海士・杉本波音容疑者(21)。杉本容疑者は事故当日の20日正午から同日午後4時までの予定で当直業務に就いていた。

鳥羽海上保安部は22日、同容疑で杉本容疑者を送検した。事故当時の詳細な状況や過失の有無について、今後の捜査で明らかになる見通しだ。

この事故は、海上安全の重要性を改めて問いかける深刻な事例となっており、運輸安全委員会の調査結果が注目される。