長野県が東京都に設置するアンテナショップ「銀座NAGANO」において、昨年度の来館者数が初めて100万人を超え、123万5148人に達した。販売額も3億5825万円と、いずれも過去最高を更新した。県営業局は、この急増の背景に、県ゆかりの人気ロックバンド「Mrs. GREEN APPLE」の効果や、劇場版アニメ「名探偵コナン」とのコラボレーションなどを挙げている。
開設からの歩みとコロナ禍の影響
銀座NAGANOは2014年10月に開設され、2年目の2015年度には74万人が来館。2018年度には99万8049人にまで増加した。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により来館者数は激減。2022年度と2023年度も70万人台にとどまり、コロナ禍前の水準への回復には時間を要していた。
リニューアル効果と「ミセス効果」
2024年度には開設10周年を記念したリニューアルを実施。店内を白を基調とした明るい雰囲気に改装し、立ち寄りやすさを向上させた。約4カ月の休業期間があったにもかかわらず、同年度の来館者数は前年比2万人減の73万2511人と、改修による集客効果が顕著に表れた。
昨年度のさらなる急増要因として、県営業局が特に強調するのが「ミセス効果」である。若年世代から絶大な支持を受ける3人組ロックバンド「Mrs. GREEN APPLE」のメンバー、藤沢涼架さん(32)が長野市出身であることから、昨年9月に青森県と共同で「グリーンアップル大使」に就任。これを記念し、銀座NAGANOではオリジナルデザインの箱に入った青リンゴ750箱を抽選販売したところ、応募倍率が15倍に達するほどの反響を呼んだ。
メディア・ブランド発信担当の山浦義晴次長は、「抽選に外れた人も含め、多くの来店客が青リンゴやリンゴ酒などの関連商品を購入した」と説明する。さらに、昨年4月には長野県を舞台とした劇場版アニメ「名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)」が公開され、コラボ商品が多数販売された。また、越後屋菓子店(伊那市)の欧風和菓子「伊那のまゆ」が交流サイト(SNS)で話題となり、品切れが相次ぐなど、一年を通じて話題に事欠かなかった。
アンテナショップの役割と今後の展望
銀座NAGANOは1階が物産品の売り場である一方、上階には移住・就職相談や観光案内のスペースを設けている。信州ファンを増やし、移住や二拠点生活の促進につなげる狙いだ。山浦次長は「単なるアンテナショップではなく、長野県の歴史や文化を知っていただく場。県民の皆さんにも、東京へ行かれた際にはぜひお立ち寄りいただきたい」と語っている。



