キッセイ薬品工業(長野県松本市)は16日までに、国内で販売する血管炎治療薬「タブネオス」(一般名アバコパン)を服用した患者のうち、死亡が20人報告されたと明らかにした。因果関係が不明なケースも含まれるが、重篤な肝機能障害が報告されていることから、医療機関に対して新規投与を控えるよう呼びかけている。
約8500人が使用、肝機能障害のリスク
同社によると、2022年の市販後、国内では約8500人(今年4月27日時点)がタブネオスを使用したと推定される。肝機能障害は薬の「重大な副作用」として知られていたが、新たに肝臓の胆管が消失する「胆管消失症候群」が22人報告された。これらの症例は服用後3カ月以内に発症していたという。
医療機関への注意喚起
キッセイ薬品は、現在投与中の患者に対しては、肝機能障害のリスクや代替治療について十分に説明し、投与の可否を慎重に判断するよう医療機関に求めている。
米国では承認撤回の動き
タブネオスは米アムジェン子会社の米ケモセントリクスが開発した。米食品医薬品局(FDA)は、承認時の企業側の申請書に虚偽記載が見つかったほか、薬の有効性に疑義が生じたことなどから、米国での承認撤回を提案していると4月27日付で発表していた。



