立花孝志氏に賠償命令 「嫌がらせ期待で住所公開」と東京地裁が違法性認める
立花孝志氏に賠償命令 住所公開で嫌がらせ期待と判断

「嫌がらせを期待して住所をさらした」 立花孝志氏に賠償命じる判決

2026年3月26日、東京地裁(森健二裁判長)は、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏に対し、30万円の賠償支払いを命じる判決を言い渡した。これは、YouTubeなどで活動する「選挙ウォッチャーちだい」(本名・石渡智大)氏が、住所をSNSで公開され平穏に生活する権利を侵害されたとして立花氏を訴えた訴訟の判決である。

判決の核心:嫌がらせを期待した住所公開

判決は、立花氏が2025年9月に、ちだい氏の住所が読める状態の判決文の画像をX(旧Twitter)上で投稿した行為について、「相手に苛烈な嫌がらせが行われることを期待して住所を公開した」と認定し、その違法性を明確に認めた。裁判所は、対立関係にある人物の住所をインターネット上で公開した立花氏の行為が、直接的な被害を招いたと判断した。

具体的な被害としては、ちだい氏の自宅に大量の代引き商品が届けられたこと、さらに自宅周辺を不審者が徘徊する事態が発生したことが挙げられた。判決文は「原告への苛烈な嫌がらせを期待して住所を公開したとしか考えられない」と厳しく指摘し、立花氏の責任を認めるに至った。

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「犬笛」行為としての批判と法的抑止力への期待

立花氏による他者の住所をSNSにさらす行為は、いわゆる「犬笛」として以前から批判の的となってきた。これは、特定の情報を公開することで、第三者に間接的な嫌がらせや攻撃を促す手法を指す。

判決後、原告のちだい氏は記者会見で次のようにコメントした。「住所をさらすことの責任が法的に問われたケースはこれまで少なかった。今回の判決が、同様の行為に対する抑止力となればと願っています」。この発言は、インターネット上のプライバシー侵害行為に対する司法の初めての明確なメッセージとして、大きな注目を集めている。

事件の背景と社会的影響

本訴訟は、2025年7月に神戸市中央区で参院選の街頭演説を行っていた立花孝志容疑者(当時)と、選挙活動を監視する立場のちだい氏との対立を発端としている。立花氏は過去にも、インターネット上で対立する人物の個人情報を公開する行為を繰り返しており、今回の判決はその一連の行動に対する初の司法判断となった。

判決は、単なる金銭的賠償を超えて、以下の点を強調している:

  • インターネット上での住所公開が、現実世界での直接的な被害(代引き商品の送付、ストーカー行為など)と明確に結びつくこと。
  • 公開者が「嫌がらせを期待」した主観的意図が、違法性の判断において重要な要素となること。
  • 政治的対立や意見の相違があっても、個人の平穏な生活を侵害する行為は法的に許容されないこと。

この判決は、ソーシャルメディアが普及する現代社会において、個人情報保護と表現の自由の境界線を考える上で、重要な先例を提供するものと評価されている。今後、同様の「犬笛」行為を行う者に対する法的リスクが高まる可能性があり、ネット上の誹謗中傷やプライバシー侵害対策の強化につながることが期待される。

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