北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさんの父である滋さんが87歳で亡くなってから、5日で6年が経過する。命日を前に、妻の早紀江さん(90)が2日、川崎市内で報道陣の取材に応じ、現在の心境と拉致問題解決への強い思いを語った。
夫の遺影に毎朝語りかける日々
早紀江さんは現在、1人暮らしを続けている。毎朝、夫・滋さんの遺影にお茶を供え、「こんなに頑張っているのに、まだ問題は解決しないのよ。ごめんね」と語りかけているという。滋さんについて、「不器用だけれど、善良で本当に一生懸命な人だった。今も、そばにいてくれたらどんなに良かったか」と振り返り、深い愛情と寂しさをにじませた。
首相交代の連続に苛立ち
滋さんが亡くなってから、これまでに5人の首相が交代した。拉致問題の進展が見えない現状について、早紀江さんは「皆さん『頑張ります』と言ってくれるけれど、実際に何を考えているのか全く分からない」と悔しさをあらわにした。政府の対応に不満を抱きつつも、親としての使命感を強調した。
「この年齢になると、もうめぐみに会えないかもしれないと思うこともある」と弱音を吐く一方で、「親としての使命がある。問題が解決するまで、まだまだ頑張らなければならない」と気持ちを奮い立たせ、めぐみさんの一日も早い帰国を強く求めた。
拉致問題の早期解決を願って
早紀江さんは、高齢ながらも拉致問題の解決に向けた活動を続けており、その姿は多くの人々に感動を与えている。今回のインタビューでも、家族を奪われた悲しみと、政府への期待と焦りが交錯する複雑な心境が伝わってきた。
(吉田拓海)



