福岡県職員の互助会「部課長会」が県議会議長らの政治資金パーティー券を組織的に購入していた問題で、県は6月1日、実態調査の中間結果を公表した。服部誠太郎知事は記者会見で「数十年間にわたり、県と県議会の間には様々な時代や状況があり、職員の間に忖度や不安が鎖のように根付いている。変える第一歩がこの通知だ」と述べ、改善を促す通知を出したことを明らかにした。
調査の概要と結果
調査は2025年度までの過去10年間に総務部の部課長会に加入していた現職職員75人(部長・課長23人、副課長ら43人、事務担当9人)を対象に、4月20日から5月8日にかけて聞き取りを行った。その結果、パーティー参加理由について、参加した23人のうち15人が「慣例」と回答。5人は「行かないことで議会との関係がうまくいかなくなるのでは」という忖度や配慮があったと認めた。
また、副課長ら43人のうち約6割にあたる27人は、部課長会の積立金がパーティー券購入に使われていたこと自体を知らなかったという。
違法性は否定
県は、パーティー券購入について、①指揮命令系統にある職員から強制的に行われなかった②特定の政治団体を支持する目的ではなく参加者の負担軽減が目的だった③参加への反対意思を示した職員がいなかった――ことから、「地方公務員法や政治資金規正法に抵触する事実はなかった」と結論づけた。県の顧問弁護士にも確認済みとしている。
しかし、「外形的には抵触する恐れがあるとの疑念を抱かせざるを得ない状況」だったとして、総務部長通知を6月1日付で発出。地位を利用した政治資金パーティーへの参加要請の禁止や、職員組織の親睦団体からの寄付・補助を慎むよう求めた。ただし、職員のパーティー参加自粛は求めず、相談窓口を設置した。
背景と今後の対応
部課長会は県庁の各部ごとにあり、課長級以上のほぼ全員が加入。毎月給与から数千円を天引きし、歓送迎会や慶弔費などに充てていた。県議会議長・副議長の就任祝いなどのパーティーでは、担当者が一括購入し、議長・副議長側の口座に振り込んでいた。昨年7月以降は職員が各自購入する形に変更したが、部課長会の積立金で全額または半額を補助していた。
知事は「職員の間に忖度の鎖が根付いている」と指摘し、今回の通知を「変える第一歩」と位置づけた。県は今後も調査を継続し、再発防止策を検討する方針。



