大阪市の福祉関連企業「絆ホールディングス(HD)」が、同社傘下の事業所における障害者就労支援加算金の過大受給問題で、大阪市に対し約110億円の返還請求取り消しを求める訴訟を大阪地方裁判所に提起したことが、28日に行われた市への取材で明らかになった。
訴訟の経緯と内容
絆HDは、就労が困難な障害者に働く場や訓練の機会を提供する「就労継続支援A型」事業所を運営している。市の調査によると、同社は利用者が一般企業で6カ月以上勤務した場合に給付が加算される制度を悪用し、市内の4カ所の事業所で加算金を過大に請求していた。大阪市は3月下旬、障害者総合支援法に基づき、これらの事業所の指定を取り消す処分を下した。
これに対し、絆HD側は指定取り消し処分の無効および返還請求の取り消しを求めて提訴に踏み切った。同社は「適正な請求を行っており、市の主張には誤りがある」と主張しているとみられる。
市長の対応
横山英幸市長は市役所で記者団に対し、市として訴訟で争う方針を示した。さらに、「悪質なケースと認識しており、詐欺容疑での刑事告発も検討している」と述べ、厳しい姿勢を崩さなかった。
この問題は、障害者福祉制度の適正運用に対する社会的関心を集めており、今後の裁判の行方が注目される。



