帝国データバンクが実施した全国調査により、企業における生成人工知能(AI)の業務活用状況が明らかになった。調査結果によると、全体の34.5%の企業が生成AIを業務に取り入れていることが判明した。特に従業員規模別に見ると、従業員数が千人を超える大企業では63.6%が活用しているのに対し、従業員5人以下の小規模企業では29.6%にとどまり、企業規模による活用格差が浮き彫りとなった。
調査概要と背景
この調査は2026年3月に実施され、中小企業を中心とした全国の1万312社から有効な回答を得た。アメリカのオープンAIが2022年11月に「ChatGPT」を一般公開してから3年以上が経過し、生成AIの企業への普及が進んでいるものの、帝国データバンクは「全体としてはなお移行期にある」との見解を示している。
活用状況の詳細
生成AIを活用していない企業も一定数存在するが、業務でのAI利用を明確に禁止している企業はわずか0.4%にとどまった。活用企業における主な用途としては、「文章の作成・要約・校正」が45.1%で最も多く、次いで「情報収集」、「企画立案時のアイデア出し」が続き、補助的な利用が目立った。
効果と課題
多くの企業が業務効率化を実感している一方で、情報の正確性に対する懸念も指摘されている。また、AIを使いこなせるかどうかによって、働き手の能力や成果に差が生じつつある状況も明らかになり、今後の人材育成や業務プロセスの見直しが課題となっている。
今後の展望
帝国データバンクは、生成AIの活用が企業規模によって大きく異なる現状を踏まえ、中小企業への普及促進や、AIリテラシー向上のための支援が重要になると分析している。調査結果は、企業がAIを効果的に活用するための取り組みの必要性を示唆している。



