文化庁は27日、宗教法人の悪用を防ぐための初の検討会を開催しました。活動実態のない宗教法人を第三者が取得し、脱税やマネーロンダリングなどの違法行為に利用するケースが相次いでいることを受け、対策を話し合う場として設けられました。年内には都道府県向けのガイドラインを策定する予定です。
全国約1割の宗教法人を調査
文化庁は4月から、全国に約18万ある宗教法人のうち、約1割に当たる法人を対象に不正利用に関する調査を実施しています。この調査結果を基に、悪用の具体例を盛り込んだ宗教法人向けの冊子も作成する方針です。
検討会の構成と目的
検討会は自治体関係者、民法などの学識経験者、宗教家らで構成されています。会合の冒頭で、小林万里子文化庁次長は「不正利用を主導するブローカーによって宗教法人全体の信頼が損なわれる事態はあってはならない」と述べ、対策の重要性を強調しました。
非公開で行われた議論
議論は非公開で行われ、文化庁によると委員からは「現行制度では都道府県の権限が限定的であり、警察や国税庁とも実態を共有し連携する必要がある」「宗教界自身が行動規範を作るべきではないか」といった意見が上がったといいます。
今後の展望
文化庁はこれらの意見を踏まえ、都道府県が宗教法人の監督を適切に行えるようガイドラインを整備するとともに、関係機関との連携強化を図る方針です。また、宗教法人向けの啓発冊子を通じて、不正利用の防止意識を高める狙いがあります。



