関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の設置許可取り消しを求めた住民訴訟で、住民側の弁護団は3日、最高裁判所への上告を断念すると発表した。これにより、住民側が逆転敗訴した大阪高等裁判所の判決が確定する見通しとなった。
弁護団長が上告断念の理由を説明
弁護団長の冠木克彦弁護士は取材に対し、「上告しても良い判決を得られる見込みがなく、全国の弁護団に悪影響を及ぼすと考えた」と述べ、上告断念の理由を説明した。
高裁判決の内容
5月28日に言い渡された大阪高裁判決は、国による設置許可審査について「不合理な点があるとは言えない」と判断。一方、2020年12月の一審・大阪地裁判決は、国の審査過程に「看過しがたい過誤、欠落がある」として許可を違法と認定していたが、高裁はこの判断を覆し、住民側の請求を棄却した。
この訴訟は、大飯原発3、4号機の安全性を巡り、近畿6府県や福井県などの住民約1300人が国を相手取り、設置許可の取り消しを求めて提訴したもの。一審の地裁判決は住民側の主張を一部認めたが、高裁で逆転敗訴となったことで、住民側は上告を検討していた。
弁護団は今後の対応について、「判決内容を詳細に分析し、住民への説明を行う」としている。原発の運転継続が認められたことで、住民側の今後の動きが注目される。



