「AI偽警官」生成拠点を摘発、カンボジアやミャンマーの特殊詐欺拠点で
「AI偽警官」生成拠点を摘発、カンボジアやミャンマーで

愛知県警などが昨年以降に摘発した特殊詐欺事件のカンボジアやミャンマーなど4カ所の海外拠点で、人工知能(AI)を用いて偽の警察官の顔を生成していたことが、21日までの県警への取材で明らかになった。この偽の顔は、被害者に電話をかける「かけ子」がビデオ通話で使用し、正体を隠して捜査を逃れる目的があったとみられる。捜査幹部は「AIの性能が向上すれば、さらに被害が拡大する恐れがある」と危機感を強めている。

AIルームの実態と手口

県警の説明によると、愛知など6県警の合同捜査本部が摘発したカンボジア北西部ポイペトの拠点では、ビデオ通話専用の部屋を「AIルーム」と呼んでいた。かけ子は警察官の制帽を模した帽子をかぶり、AIで生成した複数の男性の顔写真から一つを選択し、自分の顔と差し替えていた。警察官を装う詐欺では、ビデオ通話で偽の警察官が現れ、被害者を信用させる手口が一般的だが、AIで顔を生成すると輪郭部分が乱れるなどの不自然さが残る。この拠点では、被害者に見抜かれないよう、30秒ほどで映像を止めてやりとりを続けていたという。

他の拠点でも同様の手口

昨年末以降にかけ子らが摘発されたカンボジア西部パイリンや中国・福建省の拠点でも、同様にAIが使用されていた。さらにミャンマーの拠点では、ビデオ通話で示す偽の警察手帳の顔写真も、映像の顔と一致するように同時に生成していたことが分かっている。

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被害額の急増と今後の懸念

警察庁のまとめによると、警察官をかたる詐欺の被害額は2024年後半から急増し、2025年には約985億円(暫定値)に上った。捜査幹部は「今や詐欺組織にとってAI利用は必須になった。さらに浸透すれば、少ない人数でより多くの犯行が可能になる」と警戒を強めている。

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