京都府が全額出資する外郭団体「京都府土地開発公社」から8億円以上を着服したとして、業務上横領などの罪で起訴された公社元経理課主査の守山繁美被告(59歳、懲戒免職)の初公判が29日、大阪地裁(辛島明裁判官)で開かれた。被告は「間違いありません」と述べ、起訴内容を全面的に認めた。
長男は否認、横領金の認識を争う
一方、繁美被告から合計約1億2千万円を受け取ったとして、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等収受)の罪に問われた長男の琢海被告(29歳)は、「母からの借金は事実だが、それが横領したお金とは知らなかった」と述べ、起訴内容を否認した。
起訴内容の詳細
繁美被告の起訴内容によると、2023年5月から2026年2月にかけて、156回にわたり公社の口座から自身名義の口座に合計約8億8660万円を振り込んだとされる。琢海被告は、この横領金が含まれていると知りながら、繁美被告から多額の送金を受けたとして起訴された。
検察側の主張:息子の借金依頼が横領の動機
検察側は冒頭陳述で、繁美被告は公社に入社する前から、琢海被告に「仕事で必要」などと繰り返し借金を頼まれ、知人らから多額の借金をして現金を渡していたと説明。2022年4月に公社に入社した後も琢海被告からの借金依頼が続き、自殺をほのめかされることもあったため、横領を重ねるようになったと述べた。
琢海被告については、不動産会社を経営していたが、受け取った金の多くを仕事ではなく遊興費に使っていたと主張。競馬で2億6600万円の損失を出したほか、合計1億7千万円を超える高級ブランド品や宝飾品を女性に贈るために購入するなどしており、クレジットカードの支払いは総額2億6800万円に上っていたと指摘した。



