偽造刻印の金地金売却で7億円をマネーロンダリング 中国籍3人を再逮捕
警視庁は、大手貴金属会社の刻印を偽造した金地金を売却して得た現金約7億円をマネーロンダリング(資金洗浄)したとして、貿易会社役員(39歳、東京都渋谷区)ら中国籍の男女3人を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)容疑で再逮捕しました。逮捕は2月25日に行われました。
暗号資産を利用した巧妙な資金洗浄の手口
同庁の調べによると、3人は昨年3月から7月にかけて、買い取り業者から売却代金計約95億円を詐取し、その大半を暗号資産に換えて資金洗浄していたとみられています。具体的には、偽の刻印が施された金地金を売却して得た代金約7億円と、他の犯罪収益を含む約7700万円を暗号資産「ビットコイン」に交換。その後、海外の取引所に開設した他人名義の暗号資産口座に送金し、犯罪収益を隠した疑いが持たれています。
役割分担が明確な組織的な犯行で、貿易会社役員が指示役を務め、会社役員(44歳、千葉県柏市十余二)が暗号資産口座を用意。無職の被告(39歳、同県習志野市鷺沼台)が送金手続きを行っていたとされています。
金地金の入手経路に密輸や詐欺の影
さらに問題となっているのは、売却された金地金そのものの出所です。警視庁は、これらの金地金が密輸や特殊詐欺でだまし取られた金塊を加工したものである可能性が高いとみており、現在も入手経路を詳細に調べています。国際的な犯罪ネットワークが関与している疑いも浮上しており、捜査はさらに拡大する見込みです。
3人は昨年11月以降、詐欺容疑などで既に逮捕され、その後起訴されていました。今回の再逮捕は、マネーロンダリングという新たな容疑に焦点を当てたもので、犯罪収益の隠蔽工作にまで捜査が及んだことを示しています。
警視庁は、暗号資産を利用した資金洗浄が国際的に増加していることを受けて、今回の事件を重大視。国内外の捜査機関と連携しながら、背後に潜む大規模な犯罪組織の解明を急いでいます。この事件は、貴金属市場における偽造問題と、デジタル資産を悪用した金融犯罪の複合的な危険性を浮き彫りにしました。



