埼玉県川口市は29日、外国人住民に関する相談に対応する「外国人対応相談窓口」を7月に市役所内に設置すると発表した。東京出入国在留管理局の職員が常駐し、市民からの外国人に関する困りごとなどに対応する。市によると、自治体に入管職員が常駐する外国人をめぐる窓口が設置されるのは全国初という。
窓口の概要と目的
この窓口は、国や県、県警と連携した位置づけで設置される。岡村ゆり子市長は29日の記者会見で、「市は差別のない、秩序ある共生を目指している。外国人の市民が不安になる必要はない」と強調した。市幹部も「密告を奨励したり、外国人を摘発したりする目的はない」と説明している。
自民党市議団の構想との類似性
入管職員も常駐する「一元的窓口」は、自民党市議団が設置を求めていた「(仮称)市外国人政策対応センター」構想と似ている。市にはすでに多言語対応の外国人相談窓口があるが、岡村市長は「市民の安心安全を第一に考えた。私は無党派であり、特定の政党への配慮ではない」と述べた。
政府の不法滞在者対策との関連
政府が「不法滞在者ゼロプラン」を掲げる中での窓口設置となる。窓口での入管職員の業務について、市は「在留資格の有無は調べるが、国の権限なので詳細は関知しない」としつつ、相談から強制送還などにつながる可能性があるとしている。
県内には、川口市や蕨市周辺に2000~3000人のトルコ国籍のクルド人らが住んでいる。「在日クルド人と共に」代表の温井立央さんは朝日新聞の取材に対し、「差別にさらされる外国人側も不安の中で暮らしている。外国人も市民だ。差別された人が救済される機関も必要なのでは」と話した。



