埼玉県内の鉄道の歴史を振り返る企画展「埼玉 鉄道再発見!」の後期テーマ「私鉄・三セク編」が、さいたま市大宮区の鉄道博物館で開催中だ。6月15日までの会期で、東武鉄道や西武鉄道を中心に、各社の歩みや変遷を貴重な資料や写真で紹介している。
前期に続く後期展示
昨年12月から3月まで開かれた前期テーマ「国鉄・JR編」では、大宮駅の成り立ちや東京を中心とした鉄道網の整備過程を取り上げた。今回の後期展示でも、大宮の歩みを通期展示として残しつつ、約160点の展示品で各私鉄の歴史をたどる。
東武鉄道の歴史
東武鉄道は1都4県にわたり、関東の私鉄で最長の営業距離(463.3キロ)を誇る。県内では伊勢崎線、東上本線、野田線が主な路線だ。伊勢崎線は織物製品の東京輸送を主目的に、1899年に北千住-久喜間で開業。資金面で課題だった利根川の架橋を実現し、1910年に伊勢崎まで開通した。戦後は通勤路線として発展し、1962年に地下鉄日比谷線との相互直通運転が始まると、沿線に大規模団地ができてベッドタウン化が進み、複々線化も進行。北千住-北越谷間の18.9キロの複々線区間は私鉄最長だ。企画展では、古い行き先表示板など幅広い資料を展示している。
西武鉄道の歴史
一方、西武鉄道は初めて東京から県内を目的地として建設された私鉄。川越鉄道をルーツとする新宿線と、武蔵野鉄道をルーツとする池袋線を二大幹線とし、12路線で176.6キロの路線網を有する。かつて各系統は競合関係にあったが、戦後に合併して現在の形になった。秩父地域の観光開発の契機となった秩父線の開業経緯や、多摩湖・狭山湖周辺のアミューズメントパーク化といった歴史の解説も充実している。
その他の鉄道
このほか、熊谷から秩父方面を結ぶ秩父鉄道、新幹線建設に伴う沿線対策で整備された埼玉新都市交通(ニューシャトル)、地下鉄南北線と直通する埼玉高速鉄道、八潮と三郷市を通るつくばエクスプレス(TX)を紹介。既に姿を消した廃止路線に関するコーナーもある。
関連イベントも
会場では関連イベントとして、JR九州発行の地域の魅力を手書きで紹介したフリーペーパー「鉄聞」に関する大型パネルや関連グッズの特別出張展示もある。企画展の担当者は「さまざまな県内の鉄道の歴史がそろっている。ゆっくり見ながら振り返り楽しんでほしい」とPRする。
開館時間は午前10時から午後5時。入館料は前売りで一般1500円、小中高生500円、幼児200円。当日料金はそれぞれ100円高い。火曜日休館。企画展に関する問い合わせは、同館(電048-651-0088)へ。



